防犯のすゝめ

パスポートに笑顔の写真を使ってなりすまし被害防止

東京オリンピックの開催に向けて海外からの渡航者が増えていることから、日本でも偽造パスポートを使った犯罪が発覚されるようになりました。自分のパスポートを悪用されないための対策法が、海外で話題になっています。

笑顔写真は無表情より顔認識しやすい

パスポート写真といえば、無表情あるいは真面目な表情で撮影に挑む人がほとんどでしょう。笑顔でのポートレート撮影に慣れた欧米人でも、パスポート写真では一般的に笑顔を見せていません。ところが最近の研究では、笑顔の写真のほうが本人だと認識しやすいことがわかったといいます。つまり、なりすまし被害を防ぐには、笑顔でパスポート写真に写っていたほうがよいということです。

パスポート写真や運転免許証の写真での本人確認は、日常的におこなわれています。専門家には慣れた作業のようにも思えますが、実は人間の脳は人物写真を実際の人物と照合するのに時間がかかるのだそうです。写真と写真を照合するのも容易ではなく、過去に撮影された写真と現在の実物を比べての認識にミスが起こっても不思議ではありません。

パスポート写真は、笑ってはいけないと解釈されがちです。しかし、国によっては自然な笑顔であれば認められており、顔認識の正確性を高めるにはかすかに笑顔を見せていたほうがよいと研究者はすすめています。
Mileva博士は、写真を笑顔にすれば、人物の識別を向上させ、身分詐称に対抗できると考えています。

なりすましによるパスポート不正取得増加に外務省と旅券事務所が審査強化

なりすましによるパスポート不正取得が増加しているため、日本の旅券事務所と外務省でも審査を強化しています。犯罪者の国外逃亡や不法な出入国に使われやすい不正取得によるパスポートは、国際テロや国際犯罪組織などの活動を助長させてしまいます。テロというと今日明日にも起こるかわからない他人事のように思われがちですが、個人でも銀行口座を勝手に開設されてしまったり借金されてしまうなどの被害に遭う恐れは十分にあります。

日本の法律ではパスポート写真の笑顔はNG?

日本の法律では、パスポート写真の規定が厳しくなっています。笑顔の点でいえば、歯を見せることはもちろん、口角を上げること自体がNGです。口角を上げずに笑顔を見せるのは、わずかにほほ笑む程度でも難しくなります。というわけで、日本でパスポートを作るときには真面目あるいは放心したような無表情で臨むのが適していることに変わりないでしょう。

ただし、ICチップによる顔写真データの登録は進んでいます。日本国内の各空港でも顔認証ゲートが導入され始めており、パスポートのICチップデータとゲートの鏡で映された顔写真が一致しない限りゲートが開かない仕組みになってきているようです。

他人になりすまされるのも困りますが、自分の顔写真を本人だと認識してもらえないのも困ります。万が一にも非常事態に陥らないよう、証明写真は慎重に撮影するようにしましょう。

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