防犯のすゝめ

若い世代の詐欺犯罪が増加?普通の子に忍び寄る魔の手

若い世代が詐欺のターゲットにされることがあります。騙される側ではなく、人を騙す詐欺側として犯罪に引き込まれてしまうことがあります。「普通」と呼ばれる、ごく一般的に生活している若者が詐欺に手を染める実態についてご紹介します。

普通の若者が詐欺に加担する!?

振り込め詐欺は多くの人が関わり、それぞれが役割を持つことで成立する詐欺です。その役割の1つに、ごく普通の大学生が利用されてしまうことがあります。代表的なものが「受け子」と呼ばれる役割で、詐欺師がコンタクトを取ったターゲットからお金やカードを受け取り、それを詐欺師に渡すというものです。LINEやSNS、インターネットサイトなどで知り合った人から「アルバイト」として紹介されるケースが多く、詐欺師は「簡単な作業、短時間で高収入」などの謳い文句で若者を誘います。

若者は「なんとなく悪いことに加担している」という意識はあるものの、詳しく知らないまま「アルバイトの作業」として行ってしまう場合や、振り込め詐欺だと分かっていても金銭的な理由で加担しまう場合もあります。

犯罪の低年齢化が世界的にも問題に

今、詐欺犯罪や薬物犯罪において世界中で問題になっているのが、犯罪に加担する人の低年齢化です。海外では、違法薬物の運び屋に小学生が利用されたという事件もあります。日本でも、振り込め詐欺に加担したとして中高生が検挙されるケースがあります。犯罪者たちは、安い賃金で若者を雇い、逮捕のリスクが高い金銭の受け渡しを若者に任せます。未成年の場合は前科がつかないことや、実刑判決を受けないことなどを引き合いに出すことで、言葉巧みに若者を犯罪へと誘導するのです。年齢が若くなるほど犯罪への意識や、行動することのリスクを理解できていないことが多く、「短時間で高収入」という側面につられてしまいがちです。

大学生に犯罪のリスクを伝える取組みも

多摩少年院では、入院理由の約3割が詐欺への加担で、入院理由の中で最も多いということです。多摩少年院では、再犯防止のために独自で開発した教育プログラムに取り組んでいます。詐欺に加担した時の様子や気持ちを振り返り、詐欺被害に遭った人の実情を伝え、自分の犯した罪と向き合うようなプログラムです。

同時に、詐欺の実態を大学生にも広く理解できるように、少年院での取り組みを大学生に紹介するというスタディーツアーも行っています。1人でも多くの若者を詐欺に加担しないようにさせるには、社会全体での取り組みが重要です。子どもたちの行動を大人が見守り、犯罪に巻き込まれない環境作りをすることが必要とされています。

普通の子どもが犯罪に巻き込まれないように大人も対策を

「普通の子ども」だからこそ詐欺の現場ではバレにくく、ターゲットを騙しやすいということもあり、大学生が狙われるとも言えます。今、若者に犯罪へ加担することのリスクや裏社会への警戒を教える環境作りが必要とされています。

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