防犯のすゝめ

騙されたふりで受け子逮捕!詐欺に負けない作戦

オレオレ詐欺や架空請求などを含む特殊詐欺被害は、未だに報告されています。2017年の発生件数は18,212件、1件あたりの被害額は229万円にも及ぶそうです。そんな中、警察と協力して実行できる詐欺に負けない作戦を紹介します。

騙されたふりをすることで詐欺に打ち勝った例

2018年6月、埼玉県で14歳の少年が現行犯逮捕されています。70代の女性に対して「会社のカードをなくした」などと電話をかけ、現金300万円を詐取しようとしたことがきっかけです。電話を受けた女性は騙されたふりをしたまま警察に連絡し、現金の受け渡し現場での犯人確保をねらいました。女性が冷静に行動できたからこそ速やかな対処ができ、被害拡大を食い止めた事例です。

こういった事例がある一方で、だまされたふりを逆手にとった犯罪も起こっています。金銭を要求する電話がかかってきた後に警察を名乗る人物から連絡が入り、「犯人逮捕のためにだまされたふりをしてほしい」と要求され、だまされてしまう被害です。騙されたふり作戦をするにあたって、警察に現金を預けることはありません。善意を逆手にとった詐欺行為に巻き込まれないための注意も不可欠です。

被害者が騙されたふりで受け子を逮捕

騙されたふり作戦では、受け子の犯罪行為を罰することができるかも注目されます。詐欺罪が成立するには、相手を騙す欺罔(ぎもう)によって被害者が錯誤(さくご)し、財物の提供を行って始めて既遂となります。

騙されたふりをする場合は、電話を受けた時にウソに気付いているため「錯誤に到らなかった」もしくは「錯誤から脱した」ものとして、未遂罪に留まるそうです。詐欺罪・未遂罪のどちらにしても、欺罔(ぎもう)が行われる必要があります。現金を受け取るところにだけ関与している「受け子」が責任を負うかどうかを争う裁判が2017年12月に行われました。

最高裁の判決は、受け子も詐欺行為に関与したことを認め、詐欺未遂罪の共犯としています。受け子だけしか逮捕できない可能性があっても騙されたふりを行う意義があることを裏付ける結果といえるでしょう。

警察からも「騙されたふり作戦」の協力の呼びかけ

警察庁のホームページでも、騙されたふり作戦への協力を呼びかけています。「詐欺が疑われる電話がかかってきたら騙されたふりを続け警察に通報するように」といった内容です。警察では、協力者の安全確保を第一に考えるため、心配はいりません。各都道府県の相談窓口の番号を控え、もしもの時に備えましょう。

子供や孫が犯罪に巻き込まれないように、詐欺グループから受け子の依頼があっても断るように伝えましょう。離れて暮らす身内とは定期的に連絡を取り合い、コミュニケーションをとることが、何よりの予防といえます。

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