防犯のすゝめ

「お金を預かってほしい」口座番号盗む新たな手口が横行

高齢者を狙う新しい手口の特殊詐欺が報告されました。今までのオレオレ詐欺や預貯金詐欺とは違い、「預かってほしい」という安全そうな言葉が使われるため騙される人が多いと言います。
今回は口座番号を盗まれた時の被害内容や被害拡大を防ぐための対処方法について解説します。まだあまり知られていない新たな手口なので、ぜひ覚えておきましょう。

お金を預かって!の電話でお金をだまし取る詐欺が発生中

千葉県に住む70代の女性が新しい手口の特殊詐欺被害にあっていたことが判明しました。その詐欺手口とは「お金を預かってほしいから口座番号を教えて」といったもの。特殊詐欺の代表格であるオレオレ詐欺や預貯金詐欺は「振り込んでほしい」という手口だったのに対し、逆に「預かってほしい」という言葉が使われることで、被害者は詐欺と疑うことなく口座番号を教えてしまうのだそうです。
具体的な詐欺の流れは次の通り。まず初めに孫を装った男性から電話がかかってきて「仮想通貨で〇〇万円儲けたから、お金を預かってほしい。詳細は仮想通貨業者から新ためて連絡が入る」と告げられます。その後、業者を名乗る男性から「お金を振り込みますので氏名・銀行名・口座番号を教えてください」といった内容の電話が入ります。口座番号を伝えた後、「仮想通貨は国税庁に納める義務がある」「息子が逮捕されるかもしれない」などと電話口で脅し、不安になった被害者から多額のお金を盗み取る、というのが大まかな流れです。
警察は「電話でお金や口座の話になった場合は電話をすぐに切り、警察や家族へ報告するようにしてください」と注意喚起を呼び掛けています。

口座番号が盗まれると何が危険?

では実際に口座番号が盗まれてしまった場合、どういった被害が及ぶのかをきちんと理解しておかなければなりません。
銀行の口座番号はそれだけが流出してしまっても実は詐欺被害に発展することはありません。しかし特定の情報と一緒に盗まれた場合は、預貯金を引き出されてしまう可能性があるため注意が必要です。その情報とは「銀行名」と「支店名」の2つ。つまり銀行名・支店名・口座番号の3つが組み合わさると、口座情報が特定されてしまい非常に危険です。お金を引き出される他、キャッシュカードを偽造されるといった被害も報告されています。
またネットバンキングを利用している場合は、インターネット上で振込等のやり取りが可能となるため、被害者の口座から詐欺グループの口座へと不正送金されてしまう恐れが大きくなります。独自のセキュリティー機能やワンタイムパスワードの導入など、ネット銀行によってさまざまな対策が取られていますが、完全に防ぐことは難しいため、利用者一人一人が注意しておかなければなりません。

被害を拡大しないためには暗証番号の管理が重要

新たな手口の詐欺に対抗するため、暗証番号の管理を徹底するようにしましょう。暗証番号を適切に管理できていれば、詐欺被害にあうリスクを軽減することができます。また万が一不正利用された場合でも、被害額を補償してもらえることがあります。
暗証番号は生年月日や同じ数字の連続を避け、他人から特定されにくいものに設定します。同じ番号を使い回さないことも重要です。できるだけ複雑かつ覚えにくい番号にしておくと安心でしょう。
また暗証番号を分かりやすい場所にメモしておくこともNG。メモ紙をキャッシュカードと一緒に保管しておくのも危険です。暗証番号の他、ネットバンキングのログインIDやパスワード、キャッシュカード、印鑑、通帳など、口座情報に関するものは厳重に管理しておくことが大切です。
少しでも詐欺が疑われる場合には、取引金融機関や消費生活相談窓口へすぐに連絡するようにしてください。アヤシイと思った段階でも報告しておくことで、被害を未然に防げる可能性が高まります。まずは家族に相談してみるのも良いでしょう。

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