防犯のすゝめ

性犯罪者の再発防止策に関する現況

昨今、子供への性犯罪のニュースが、日常的に見聞きされるようになりました。ニュースとして問題視されるようになっただけではなく、この10年で子供への性犯罪事件が急増しているといいます。犯人が逮捕されても再発防止に至る恐れがあり、被害を受けた子供にも深刻な影響が読んでいることも問題です。子供への性犯罪の再発防止策について、お話しましょう。

小児性犯罪の急増

13歳未満の子供に対する暴力的な性犯罪により懲役刑や禁固刑を科された人は、出所後に警察に居住地を登録する制度があります。この制度に登録された再犯防止措置対象者が、2005年から2016年末までに1,679人を数えたことが発表されました。

再犯防止措置対象者のうち41%は、一定期間に再犯がなかったために登録が解除されています。しかし、全体の8%が再び摘発されていたという事実も明らかになりました。再犯を防ぐための登録制度であるにもかかわらず、8%も再び摘発されているのは問題です。さらに、13歳未満に対する性犯罪で再び摘発されているのが147人にも達しているのですから、子供を持つ保護者は心安らかではいられないでしょう。

再犯防止の対策問題点

子供に性犯罪をはたらく人物は、いかにも不審に見える人ばかりとは限りません。意外にも、学校教諭や習い事の先生、親戚などの知人であることも多く、子供への性犯罪を防ぐのは難しいのが現状です。

再発防止計画についても、一筋縄ではいきません。小児性犯罪の加害者に行われる治療プログラムもありますが、小児性犯罪者にはそれぞれに個別の引き金となる慢性トリガーがあり、パターン化が困難だといいます。ほとんど条件反射的に起こしてしまう回路でもあるだけに、性犯罪を起こしたことがある人が衝動を抑えることも難しいようです。

刑務所でも性犯罪者処遇プログラムが進められていますが、再犯防止効果の結果を残すために、治療の反応が高い受刑者が対象に選ばれやすい傾向があるといいます。つまり、ハイリスクな受刑者にはプログラムが施されにくいわけです。

子供が被害に遭わないように

子供にとっても、性犯罪に巻き込まれた後の心身へのストレスは強大です。一生涯に渡り、大きな心の傷となって、精神疾患や自傷行為を繰り返すなどに至るケースもあります。自分に罪があるように思い込んでしまう子供も少なくありません。子供にとっては何をされているかハッキリと判断がつかず、後になって事の深刻さに傷つくケースも多いのです。

性犯罪から子供を守ることは、周囲の大人の義務ともいえるでしょう。防犯ブザーを子供に持たせることはもちろん、顔見知りの大人からでもいつもとは違う接触をされたときに、すぐに打ち明けられる大人がいるかどうかでその後の被害を防げる可能性が出てきます。

SOSを声に出しにくい子供は、周囲の大人が守ってあげる必要があります。普段から信頼しているような身近な人物が性犯罪をはたらく可能性があるため、誰を信じていいかとまどうこともあるかもしれません。日頃から子供との信頼関係を結び、おかしなことがあったらすぐにでも打ち明けてもらえる態勢を整えておくことが大切です。

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