防犯のすゝめ

東高西低!電車内の防犯カメラ設置事情はどう変わる?

電車内の犯罪として多いのが、痴漢問題。さまざまなトラブルの原因となりうる痴漢対策として防犯カメラ設置が考えられますが、防犯カメラの設置には不安を示す人も少なくありません。東日本と西日本では温度差が異なる電車内の防犯カメラ事情について、紹介します。

痴漢騒動で線路に脱走事件が多発

近頃多発しているのが、痴漢騒動後に線路内に脱走が図られるケース。首都圏ではこうしたケースが立て続けに15件も起こり、中には逃走中に電車にひかれて死亡した事故も発生しています。再発を防止するために鉄道会社で急がれているのが、車内防犯カメラの設置とホームドアの設置。2019年までにはホームドアの設置をと考えられており、2020年に向けては防犯カメラも全車両に設置することを計画している鉄道会社もあるといいます。

痴漢防止策としての車内防犯カメラ設置案

痴漢防止に力を入れているのは、警察と協力しての巡回警備を強化し、2020年までに新型車両のすべてに防犯カメラを設置する予定の山手線。痴漢以外の犯罪防止にも役立つだろうと考えられていますが、電車を利用する人からはカメラの設置に不安の声があがっているのも事実です。カメラの設置で防犯になるのか、プライバシーの侵害にならないのかといった問題は懸念する人が多いと言えるでしょう。

痴漢犯行後に線路に飛び降りて逃走する事件が多発したうち、ニュースで報道されたことにより、真似をしたと犯行を認めたケースがあります。その意味では、防犯カメラの設置によって痴漢犯罪が摘発されれば、事件が減少する可能性にも期待できるというもの。ただし、鉄道会社での映像の運用管理には、最大限の注意が払われる必要があります。

東日本は防犯カメラ設置に積極的も、西日本は消極的な背景

東日本の各鉄道会社が車内の防犯カメラ設置に積極的な姿勢を見せているのに対して、西日本では消極的です。大阪府警ではカメラの設置により防犯効果が高いと鉄道各社に要望しているといいますが、鉄道会社ではほとんど手をつけていない状況となっています。

南海電鉄の特急ラピートの荷物置き場においてスーツケースが盗まれた事件以降、わずか半年間で18件もの同様被害が発生するなど、 西日本でも電車内の犯罪が発生しています。すでに、南海電鉄では、再発防止策としてラピート全車両のデッキ部分に防犯カメラを設置。ただし、在来線での設置は予定していないといいます。

府警鉄道警察隊によると、相談されただけでも車内での痴漢などの迷惑行為が年々増加しているとのこと。年間ベースで100件以上も犯罪が増えていることから、 府警では毎年のように西日本の鉄道会社に車内防犯カメラの設置を要望している状況です。しかし、費用面に加えて、プライバシー面での懸念も大きく、鉄道会社の反応は芳しくありません。カメラを導入済みの鉄道会社では、乗客からの苦情がないと断言しているため、今後のカメラ設置に期待したいところです。

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