防犯のすゝめ

電波遮断やAI警告など新しい詐欺対策に希望。被害を食い止める最新技術とは

さまざまな特殊詐欺が横行する中、詐欺被害の防止策も年々進歩しています。ATMでの電波遮断やAI警告など、あらゆる最新技術を駆使し根絶に向けた対策を強化中です。
今回は詐欺被害を食い止める2つの最新技術について詳しく解説します。

コロナ禍で増加する特殊詐欺への対策を強化

コロナ禍による経済悪化や失業を受け、全国的に特殊詐欺が増加していることが警視庁の調べで明らかとなりました。特に東京・神奈川・千葉の首都圏では大幅に増加しており、被害件数は約3,000件、被害総額はなんと100億円以上。これ以上被害が広まらないよう警察は厳重注意を喚起しています。
そのような緊急事態に対抗するため、詐欺防止対策も急激に強化されてきています。特に注目されているのが「電波遮断」と「AI警告」。人間の力だけではどうしても対処できない犯行グループの実態解明に大きく貢献できると期待されています。
今後は人間と最新技術がタッグを組み、あらゆる詐欺の手口を封じ込めると警察本部は力を注いでいます。

ATMでの電波遮断とは

電波遮断を導入することで、ATMでの振り込め詐欺を防止することが可能です。「ATM電波遮断」とは、ATMに近づくと携帯電話を検知し、通話できないよう電波を強制的に遮断するサービスのこと。振り込め詐欺は電話口でお金を振り込むよう誘導することが一般的な手口であるため、電波を途切れさせることによって悪質な誘導を阻止するというのが狙いです。詐欺に気が付きにくい高齢者にとって、自動的に電波を遮断してくれる技術は非常に有効性が高いといえるでしょう。
捜査関係者によれば、ATM電波遮断によって実際に詐欺を防止できたケースが数多く報告されているとのこと。電波遮断が導入されたATMの数は全国的にみるとまだ少ないですが、その有効性の高さから今後ますます増えていくことが予想されます。

AIの通話警告とは

特殊詐欺の中でも特に被害の大きいオレオレ詐欺を抑止するのが「AI警告」。NTTが開発した技術であり、2年以上もの実証実験を重ねて登場したサービスです。
家庭内の電話機に特殊詐欺対策アダプタと呼ばれる機器を接続。これによって自動的に会話を録画しクラウド上にアップロードしてくれます。クラウドに集まった音声データを特殊詐欺解析AIが内容を判別し、詐欺と疑われる場合は本人や親族等に注意喚起の通知を送ってくれる、という仕組みです。
ほぼリアルタイムで解析してくれるため、犯行と同時に被害を発見することが可能。さらにクラウド上に長期保存ができるため、過去のデータを遡って操作することもできます。
NTTによれば「使えば使うほどAIの精度が増し、よりよいサービスを提供できる」とのこと。今後はAI警告が搭載されたスマートフォンが一般化し、オレオレ詐欺といった特殊詐欺を完全にブロックできる未来が期待できるでしょう。

人気の防犯グッズ











この記事に関連する記事

防犯のすゝめ

突然表示されるセキュリティ警告!落ち着いて対処することが大切

スマホやパソコンで作業している時、突然「ウイルスに感染している」などのポップアップが表示された経験はありませんか?突然表示されるので、「何とかしないと」と焦ってしまい、指示通りに操作してしまうケースは …