防犯のすゝめ

JR東、在来線前線に防犯カメラ設置

日常的に利用する電車内に防犯カメラが付いていたら、防犯機能には期待できる安心感がある一方で常時監視されているような緊張感がつきまといます。しかし、数々の事件発生を受けて、ついにJR東日本が在来線全線への防犯カメラの設置に踏み切りました。

通勤型車両内の出入り口付近にカメラ付きLED蛍光灯を設置

JR東日本では、在来線車両約8,300両と新幹線車両約200両に防犯カメラを追加設置すると発表しています。鉄道車両内でのセキュリティーレベルを向上させるのが目的で、通勤通学中でも防犯カメラの存在を意識する人が増えることになるでしょう。カメラが設置されるのは車両の出入り口付近で、カメラはLED蛍光灯に付けられるといいます。1両あたり4台の車内防犯カメラが設置されるということですから、ほぼ全ての出入り口に防犯カメラがあるという環境になるわけです。

JRに先立って、全車両に防犯カメラを設置すると発表していた私鉄もあります。地下鉄も同様ですが、JRがもともと車両に設置されているLED蛍光灯に防犯カメラを付けると発表したことで、他も追随するのではないかとも見られています。

2017年に都内で発生した強制わいせつ約700件中、約16%が電車内で発生

警視庁では、2017年に都内で発生した強制わいせつ事件約700件中、約16%が電車内で発生した事件だと発表しています。特に、3割が朝の通勤通学時間帯に集中している点も特徴的です。電車で痴漢被害を受けても、9割近くの女性が警察に通報や相談をしていないといいます。つまり、実際の痴漢被害件数は、明るみに出ている以上ではないかとも考えられるのです。これに対して、男性の半数以上が痴漢に間違われるのではないかと不安を覚えている点も注目されています。

防犯カメラを電車内に設置することで、男女双方の不安が取り除かれる期待があります。実際、プライバシーの侵害になると考える一方で設置に賛成する人が8割以上だという調査結果があるようです。

痴漢6割減の実績、防犯カメラの威力

JR埼京線は首都圏でも痴漢が多発していることが問題視され、2009年には防犯カメラの車両設置が試験的におこなわれています。このとき、痴漢の発生件数は、前年同月比で6割も減少したといいます。防犯カメラ作動中と告知したことも功を奏し、実際に埼京線内での集団痴漢事件では防犯カメラの映像から犯人が特定されて逮捕に至ったそうです。ただし、防犯カメラの映像は短期間で更新されるため、痴漢被害に遭った場合は勇気をもって警察に相談する姿勢も大切です。

防犯カメラの設置には反対意見も出るものの、もはやプライバシー侵害の考慮を優先していては事件を未然に防げないところまで来ているようです。危険な目に遭ったら、すぐに関連機関に相談することが次なる事件の発生を防ぐことにもつながりそうです。

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