特殊詐欺グループのトップが逮捕、その犯行手口とは?
近年横行している特殊詐欺ですが、その種類は多岐にわたっており、次々と新しい手口が出てきています。特殊詐欺に騙されないためには、どのような手口で犯行が行われているのか、知っておくことも大切です。そこで今 …

電話やSNSを悪用した特殊詐欺の被害は年々巧妙化しており、誰もが被害に遭う可能性のある身近な犯罪となっています。こうした状況を受け、警察庁は特殊詐欺から身を守るための対策として、民間アプリを推奨する制度を設けました。公的機関が一定の基準に基づいて民間アプリを推奨することで、利用者が安心して対策ツールを選べる環境づくりを目指しています。本記事では、この推奨制度の概要や制度が導入された背景、アプリをダウンロードする際に注意すべきポイントを解説します。
警察庁は2025年12月11日に、国際番号をブロックするなど、特殊詐欺対策として有効な機能を持つ民間アプリを推奨する制度を始めると公表しました。この制度では、警察庁が機能を審査し、基準を満たしたアプリを「警察庁推奨アプリ」として認定します。
警察庁が民間アプリを推奨する取り組みは今回が初めてであり、民間企業は特殊詐欺対策に効果的な技術を独自開発し、警察庁はそのノウハウを活かしたい考えと想定できます。2026年1月時点ではまだ公開されていないものの、早ければ今年度中に発表するとしています。
アプリが警察庁推奨アプリに認定された場合、アプリの名称に「警察庁推奨」と付けることができ、またアプリ内で警察庁のロゴ・エンブレムなどが使えるようになります。また、警察庁ホームページを含めた様々な媒体でアプリの利用が推奨され、さらにアプリの利用数や被害防止に寄与した客観的・合理的な機能実績も公表する予定です。これによりアプリの信頼性が高まり、利用者数の増加も見込めるため、企業にとってもメリットの大きい制度と言えます。
警察庁がこのような制度を設けた背景に、特殊詐欺対策が急務を要している点が挙げられます。警察庁が公表しているデータによると、2024年の1年間で特殊詐欺の認知件数は21,043件、合計被害額は718億7,727万5,370円です。また、2025年は上半期までで13,213件で前年同期より4,256件も多く、被害額は597.3億円にまで上っています。こうした現状もあり、警察庁では特殊詐欺対策に注力しているのです。
特殊詐欺対策で重要となってくるのが、電話対策です。特殊詐欺に活用されている電話番号は国際電話が使われていることが多く見られます。また、電話番号を偽装して着信させる手口や、自動音声を使ったロボコールで不安を煽り、メールアドレスや口座情報などを詐取しようとする手口などもあります。
近年は警察官を名乗り、様々な理由をつけて現金を騙し取る振り込め詐欺も多発しています。警察官を名乗る詐欺は高齢者だけに留まらず、20代の若い人も騙されている傾向にあるため、注意が必要です。これからも電話を活用した特殊詐欺が登場する可能性もあるため、警察庁は未然に防げる民間アプリを推奨し、被害を食い止めたいと考えられます。
特殊詐欺の被害から自分の資産を守るために、これから民間アプリを活用しようと考えている方は、アプリのダウンロード時に注意すべきポイントがいくつかあります。
・「警察庁推奨」を騙るアプリが出てくる可能性
今後懸念される事項として注意したいのが、警察庁推奨を騙るアプリが登場するリスクです。実際、マイエリアの犯罪発生状況や「痴漢撃退機能」や「防犯ブザー機能」などが備わった警視庁の「デジポリス」というアプリがありますが、この偽物を騙った詐欺事案が起きています。この事案では警察官を騙る人物から電話があり、「ある事件の共犯者となっていて監視する必要がある」と言われ、送られたURLからアプリをダウンロードさせられました。そのアプリはデジポリスと酷似しており、起動しようとしてもできなかったため、警察に相談したところ詐欺事案であることが判明しています。
民間アプリを推奨する制度が開始された場合、認証を受けていないにも関わらず、「警察庁推奨」を騙りダウンロードさせようとするアプリが増えることも考えられます。騙されないためにも、警察庁ホームページで紹介されたアプリを正規のアプリストアからダウンロードできるようにしておきましょう。
・公式アプリストアでも油断は禁物
基本的にアプリをダウンロードする際は、Webサイトではなく正規のアプリストアからダウンロードをした方が良いですが、実は正規のアプリストアでも注意が必要です。例えばアプリを紹介する説明文に誤字や脱字、不自然な日本語が含まれていたり、開発元・販売元がサービスを提供する企業名と異なっていたり、極端にレビューが少ないまたは評価が低かったりするアプリは、注意しなくてはなりません。
警察庁は特殊詐欺被害を防ぐために、様々な取り組みを実施しています。今回公表された推奨制度により、民間アプリの導入・利用が促進され、被害の拡大に歯止めをかけてくれることが期待されています。アプリなどをうまく活用し、特殊詐欺被害に遭わないようにしていきましょう。