学校での盗撮被害が増加!防犯カメラの設置は有用なのか?
近年は学校内での盗撮事件が相次いで発生しています。子どもが盗撮被害に遭う前に、どのように対策を講じるべきなのでしょうか?今回は、学校での盗撮被害が増加していることに加え、こども家庭庁が防犯カメラ設置を …

戸建て住宅を建築する際には窓を工夫する傾向があります。その理由は、窓が泥棒の侵入経路になりやすいからです。警視庁が令和5年度に行った調査では、戸建て住宅で窓から侵入されたケースが全体の約半数になっていることがわかりました。また、窓以外にも新築住宅では防犯対策を意識した取り組みが積極的に採用されています。この記事では、防犯対策として取り入れられているものをご紹介します。
新築戸建ての窓は年々少なくなっている傾向にあります。日本サッシ協会が全国新築戸建てに対して行った調査では、1戸当たりの窓の数は平均15.7ヶ所となり、2015年に実施された同様の調査に比べて4.2ヶ所減っていました。その理由には建築費を抑えたり、夏場など熱い時期に断熱性を高めたりできることなどが挙げられます。その結果、現在は新築戸建てで窓を小さくしたり、数を減らしたりするケースが増えているのです。
窓がない方が泥棒対策に適していると考えるかもしれませんが、実際は窓が全くない家はほとんど存在していません。そのため、窓そのものや住宅周辺での防犯対策を行うことが重要です。ここでは、防犯対策として注目されている窓ガラスの防犯性能と種類についてご紹介します。
・強化ガラス
強化ガラスは、板版フロートガラスなどを650℃から700℃の高熱で加工し、急激に冷やして強度を高めているガラスです。強化ガラスは割れても鋭い破片になることがなく、粉上になって砕けるのでケガをするリスクを減らせます。衝撃に強いガラスとされているので、一般的な住宅以外でも学校、オフィス、デパートなどで積極的に用いられています。安全性能の高さから、安全ガラスとも呼ばれています。
・トリプルガラス
3つのガラスで構成されていて、その中に2層の空間があるのがトリプルガラスです。断熱性能に優れ、結露の防止や省エネ効果もあるのが特徴となります。遮音性、防音性も高く、割れにくいガラスとして知られています。トリプルガラスは1枚ガラスの窓に比べて防犯性能が高いイメージがありますが、防犯性能を高める際にはガラスの枚数だけでなく、5分までの間に空き巣の侵入を許さないように意識することも大切です。
・CPマーク付きの防犯ガラスは安心
防犯性能があるガラスを選びたいなら、製品に対して「CPマーク」がついているかどうかを確認してみましょう。CPマークの「CP」は、「防犯(Crime Prevention)」の頭文字から取られています。このマークが付いた製品は、国土交通省、経済産業省、警察庁、民間団体で構成された「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」において定められた試験をクリアした商品となります。ガラスを破って窓から住宅に侵入しようとする犯人は、「こじ破り」「打ち破り」「焼き破り」が難しくなるため、一定以上の防犯性が期待できるでしょう。
防犯に対する意識の高まりから、現在は住宅メーカーから防犯パッケージが登場しています。全国で注文住宅を展開している株式会社クレバリーホームでは、「ファミリー安心防犯パッケージ」が誕生しています。この商品は、「狙われにくい」「侵入をあきらめさせる」「異常に気づく」という三大防犯原則に基づいた提案がされているのです。例えば玄関周辺では電気錠と警備連携型インターホン、敷地内では人感センサー、防犯カメラ、ライトなどが付いています。他にも建物全体や室内、付属品に防犯に関するリーフレットもあります。
また、総合不動産企業リスト株式会社では、戸建て初のセキュリティ・ホームの認定を取得した住宅を提供しています。例えば住宅内への侵入を防ぐための防犯ガラス、侵入者が近づきにくく侵入しにくい構造、鍵開閉の遠隔操作、24時間常時録画機能付きインターホン、家電の遠隔操作などの機能が充実しています。周辺全10世帯の防犯性を高め、さらに分譲地全体の防犯性を高めるための自主協定も定めていることから、地域全体の安心と安全が守られるのが特徴です。
これまでは、泥棒として窓から侵入する方法が多くなっていましたが、現在は単純な窃盗だけではなく凶悪な犯罪と言える行為も横行しているため、常に危険から回避するための工夫が必要です。特に住宅の中でも侵入されやすい窓ガラスは防犯性能を高めつつ、室内で快適に生活できる環境に整えるのが望ましいでしょう。年々、防犯に関する意識が高まり、防犯対策に取り組む方も増えてきていることから、住宅メーカーが防犯対策に関するサービスを付帯するようになっています。周辺の環境から泥棒が入りにくいと感じる環境を整えつつ、住まいと暮らしを守る拠点として積極的な防犯対策に取り組んでみましょう。