防犯のすゝめ

国勢調査に便乗した詐欺が横行。怪しい調査が来たらどうする?

5年に1度、日本全国で一斉に行われる国勢調査。世帯の情報や職業を尋ねられることから、個人情報漏洩につながらないかと心配する方もいるでしょう。実際、国勢調査に便乗して不審な調査を行う詐欺師も多く存在します。
今回は、国勢調査に伴い多発する不審な調査への注意喚起を紹介するとともに、不審な調査に応じるリスクなどについても紹介します。

不審な調査に気をつけるよう呼びかけ

国勢調査のスタートに合わせ、年収や貯金額などを聞き出そうとする不審な電話などが増加する恐れがあるとして、警察や消費者庁が注意を呼びかけました。消費者庁の担当者は、不審な調査に応じてしまうと詐欺や強盗のターゲットになってしまうかもしれない、万が一不審な連絡があった場合はすぐに消費者ホットラインまで連絡してほしい、とコメントを残しています。
国民生活センターが公表している情報によると、2019年にも国勢調査を装った不審な調査の報告があったといいます。また、前回の国勢調査が行われた2015年にも同様の報告が上がっていました。

そもそも国勢調査とは

国勢調査とは、国の人口や世帯の実態を明らかにすることを目的に行われる国の調査です。国勢調査への回答は法律で義務付けられているため、ただ単に無視すれば済む問題ではありません。本物の国勢調査に対して、回答を拒否したりウソの回答をしてしまったりすると、50万円以下の罰金が科せられてしまいます。
本物の国勢調査であれば、調査員が調査員証や腕章を身につけています。こうした特徴から本物か偽物かを判断することができますが、少しでも怪しいと感じた場合は遠慮なく消費者ホットラインに問い合わせてみましょう。

国勢調査以外でも油断はできない

今回紹介した例のように、詐欺師らが国の調査を装って個人情報を聞き出そうとすることを「かたり調査」といいます。かたり調査は国勢調査をかたったものだけではありません。過去には、全国家計構造調査や土地統計調査を装ったものもありました。
国の調査と言われると、ついつい回答しなければと感じることでしょう。しかし、権威を悪用するのは詐欺師たちの常套手段です。なんらかの調査員を名乗る人物が自宅に訪れた際には、本当に正規の調査員なのかと疑うクセを身につけておきましょう。個人情報を盗まれてしまうと詐欺のターゲットにされるリスクがあるだけでなく、強盗の被害にあってしまう恐れもあります。

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