防犯のすゝめ

あなたの家の玄関は大丈夫?ピッキングでの侵入を防ぐには

近年、玄関の鍵の安全性が高まり、ピッキングによる被害が減少してきています。しかし、被害がなくならないことも事実です。

この記事では、ピッキングの手口やその対策について解説します。玄関の鍵を開けるそのほかの手口も解説するので、ぜひ参考にしてください。


ピッキングとは?

ピッキングとは、針金状の特殊な工具を使って鍵を開けることです。空き巣の手法の一つとして知られています。「鍵をかけたから大丈夫」と思っていても、ピッキングによって家のなかに侵入されるという被害があとを絶ちません。特に「ディスクシリンダー」と「ピンシリンダー」という鍵の種類は、10分以内でピッキングされてしまう可能性があるため注意が必要です。

ディスクシリンダーとは、差し込む部分がギザギザになっている鍵のことです。鍵穴を見ると「く」の字型になっており、鍵を縦にして差し込みます。1950年~2000年まで新規物件で使用されていた鍵なので、現在も多くの物件で使用されています。

ピンシリンダーとは、差し込み部分のギザギザが片方にだけついている鍵です。シリンダーの内部にピンが4~7本入っており、それぞれを決まった高さにすると鍵が回ります。ピンの数によって防犯性能が変わります。

また、ピッキングは誰でもできる犯罪の手口です。一見、プロでなければできないイメージがあるかもしれませんが、一度手法を身に付けてしまえば素人でもできるため、空き巣犯がピッキングの素人だったということも少なくありません。


ピッキング対策を紹介

ピッキング対策の一つ目として、ピッキングがしにくい鍵に取り替えることが有効です。以下で防犯性の高い鍵をいくつか紹介します。

まずは、ロータリーディスクシリンダーです。従来よりも内部の構造が変わり鍵の切り込みが増えたことで、鍵のパターンが1億5,000種類に増えました。[佐藤 寛子4] そのため、安全性が高まり、ディスクシリンダーから交換するのに最適です。

次に、ディンプルキーです。鍵のパターンがなんと1,000億あります。従来のようなギザギザはなく、差し込み部分にある細かなくぼみが特徴です。そのくぼみにピンが一致すると開く仕組みなので、針金状の工具でピッキングするのは困難でしょう。

ピッキング対策の二つ目は、玄関ドアの鍵を二つにすることです。単純に鍵が二つあれば、ピッキングにかかる時間が倍になります。ピッキングにかかる時間が長ければ長いほど、犯行を諦める可能性も高まるのです。

鍵を交換や追加ができない場合は、ピッキングアラームや防犯カメラを設置する方法が有効でしょう。自分にあった方法でピッキング対策を行いましょう。


玄関の鍵をこじあける手口の数々

ピッキングについて解説しましたが、そのほかにも玄関の鍵をこじあける手口があります。参考までにいくつか紹介します。

まずは、サムターン回しです。鍵を使わずに室内側の鍵のつまみを回すことで開錠します。郵便物投入口などのすき間を狙ったり、ドアにドリルで穴を開けたりと手法はさまざまです。

次は、ドアのこじ開けです。バールなどの工具を使用し、鍵がかかった状態のままドアをこじ開ける手口です。ここまでくると鍵うんぬんの話ではありませんが、実際にこのような被害もあります。

空き巣被害に遭わないためにも、いま一度自分の家の玄関ドアにどのような鍵が使用されているのか確認してみましょう。

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