便利なスマートホームは防犯対策にも使えるって本当?
スマートホームといえば暮らしを便利にするものというイメージが強いですが、最近は防犯対策に活用する方も増えてきています。そこで今回は、そもそもスマートホームとは何か、防犯対策への活用事例や導入のメリット …
コロナの影響により以前よりも在宅勤務をする人が一段と増加しました。それに伴い個人や会社の情報が漏洩してしまう危険も高まっています。特に書類や画像などを保存するクラウドサービスはサイバー犯罪者の標的となりがちです。
ここでは最近起こっているネット詐欺の被害事例を紹介するとともに、今後はどのようなクラウドサービスを選ぶべきなのかを解説していきます。
大手セキュリティベンダーのマカフィーによると、2020年のホームデバイス利用は世界中で22%増加していたことが判明しました。米国だけで見ると約60%も増えており、この急激な増加傾向は日本でも同様に当てはまります。コロナウイルス感染拡大を防ぐため、在宅勤務や家の中で過ごす時間が多くなったことが要因です。通信量はスマートフォン、パソコン、テレビの3つが大半を占めており全体の約70%、残りの30%はゲーム機やIoTデバイスとなっています。
最近では家電や家具などもインターネットに接続するようになり、家の中のほとんどがネットにつながっている状態です。サイバー犯罪者たちは張り巡らされた無防備なネット回線を狙って侵入し、まんまと個人情報や会社機密を盗み取っていくのです。その方法はメール、SNS、ショートメッセージなどさまざまですが、特に注意したいのがネット上にデータを保存できるクラウドサービス。重要な情報が書かれた文書や個人を特定する写真・動画などあらゆるデータをアップロードしているため、盗み取られた時の被害が他よりも大きくなってしまいます。
ネット被害を防ぐためにはデジタルリテラシーを向上させる必要があります。会社でセキュリティ対策に関する講習会やeラーニングが実施されている場合は積極的に参加するようにしましょう。
コロナ禍によってさらにデジタル化が進み、多くの会社でクラウドサービスが導入されています。会社で扱う重要な情報を電子化し、場所や時間を問わず簡単に情報を引き出せることから、在宅勤務の際にも非常に役立つツールの一つとなっています。しかしサイバー犯罪者たちはその隙を狙ってクラウドサービスを悪用し、ネット詐欺を拡大させているのが現状です。
世界中で利用されているような有名クラウドサービスでも詐欺の被害にあってしまいます。例えばオンラインノート「Evernote」や画像編集サイト「Canva」など、非常に身近なサービスで1度は使ったことがある方も多いでしょう。Evernoteを導入している会社も多く、社内情報や
ほとんどのクラウドサービスにはデータやファイルをシェアするための共有機能が備わっていますが、サイバー犯罪者たちはこの便利な機能を悪用して詐欺を実行すると言われています。共有リンクを含んだフィッシングメールを拡散し、送り先の利用者がリンク先の偽ログインページに認証情報を入力することで犯罪者の元に情報が伝わってしまうのです。クラウドサービスのサイトをそっくり偽装したものが使われるため、利用者は本物と勘違いしてログイン認証を行ってしまうとのこと。IDやパスワードが流出してしまうと、外部からでもアクセスできるようになり、クラウド上にアップされたデータやファイルを悪用されてしまいます。
個人の不注意によって会社全体の大きな被害につながることも十分に考えられますので、在宅勤務中のネット利用は慎重に行わなければなりません。
詐欺被害の可能性を少しでも抑えるためには、安全で信頼できるクラウドサービスを利用するのが最も良い選択肢です。会社の情報を全て保管する責任重大なツールであるため、しっかりと吟味し良質なクラウドサービスを選別しなければなりません。
クラウドサービスを選ぶときのポイントは、まず第一にクラウドサービスを発信している会社(ベンダー)の信頼性を確認することです。公式HPには財務情報や認証取得状況、法令遵守の有無などが詳しく書かれているため、必ずチェックしておくことが大切。もしHPに書かれていなかったり不明瞭である場合は信頼できるとは言えません。
さらにセキュリティ対応の確認も必須です。障害発生頻度や回復時間といったサービスの品質保証は各ベンダーによって対応力が異なります。国際コンプライアンスの認証を受けていると安心できるでしょう。また世界各国で利用されているようなサービスであれば、途中で撤退するような心配がなく将来性を見込めます。その他、付帯する独自サービスも合わせて確認し、利用者に必要な機能が備わっているかチェックしておきましょう。
サポート体制も忘れずに見ておく必要があります。使い方が分からない場合や緊急事態が発生した時など、すぐに対応してもらえるかどうかでサービスの質は大きく変わってきます。ヘルプデスク、 FAQ、カスタマーセンターといったいくつかの手段で問い合わせられる体制が整っていると安心です。