防犯のすゝめ

ライブ配信でも詐欺被害が発生。ニセ動画配信サイトに注意を

詐欺グループによる偽りの動画配信サイトが増加しています。本物と見分けがつかないほどそっくりに作られており、無料アカウントを作成することで個人情報漏えいにつながってしまう恐れも。
今回は動画配信サイトを使った詐欺の手口や動画サイトを安全に利用する方法について解説します。

ゴルフオープン戦のライブ映像が詐欺サイトから複数配信

2021年4月1日から始まった国内ゴルフ女子ツアー「ヤマハレディースオープン葛城」のライブ配信において、複数のフィッシング(詐欺)サイトから映像配信されていたことが判明しました。
動画サイト内で大会名を検索すると、まるで本物のライブ配信をしているようなチャンネルが表示され、リンクをクリックすると全く違うページに飛んでしまいます。そのリンク先では無料アカウント作成するよう指示され、登録する際に入力した個人情報やカード情報などが盗み取られてしまうという仕組みです。
今回以外にも国内ゴルフ女子ツアーでは、開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」の開催時にも同様の詐欺が発生しています。また、協会や関係者のSNSを悪用した「なりすまし」も多く報告されており、被害が後を絶たない状況です。公式のライブ配信サイトJLPGAは「ニセ配信サイトでは動画を見ないように」との文章を掲載し、利用者に注意喚起を呼びかけています。

ニセ動画配信サイトの詐欺手口とは?

YouTubeをはじめ、Netflix、Amazonプライム・ビデオ、TVer、TikTokなど数多くの動画配信サービスや動画共有サイトが世界中で利用されています。その汎用性を悪用し、ネットに不慣れな人や未成年者をターゲットとした詐欺グループも増加傾向に。誰でも気軽に利用できる動画サイトだからこそ、詐欺手口に引っかからないよういつも以上に注意しなければなりません。
具体的な手口としては、本物そっくりのフィッシングサイトへと利用者を誘導し、IDやパスワード、クレジットカード番号などの個人情報を盗み取ります。利用するためにアカウント登録させたり、ログインするためにIDやパスワードを入力させたり、とあらゆる方向から情報を抜き取ろうとしてくるのです。
正規の動画サイトのロゴやデザインとほぼ同じ見た目であるため、利用者は疑いなく個人情報を入力してしまうのが被害拡大の要因。以前のサイトURLは明らかに怪しい文字や数字が含まれていましたが、本物のような文字列となっているため偽物と判断するのが困難です。また最近では、第三者からの侵入を防ぐSSL機能も真似して表示されるという巧妙な手口が横行しており、一般人では見分けるのがほぼ不可能に近い状態となっています。
他にもアンケートやSNSのメッセージ機能など、さまざまな手段を用いて犯行を及ぼします。今話題の出来事やイベントに関する動画を視聴する際は、本物かどうかの自己判断が非常に重要です。

動画を安全に利用するための注意点

さまざまなジャンルのコンテンツを配信しており、おうち時間を快適に過ごすために便利な動画配信サイト。しかし、油断していると詐欺の被害に巻き込まれてしまう可能性も十分に考えられます。悪質な詐欺を未然に防ぐためには、利用時の注意点についてしっかりと対策を取っておくことが大切です。
まず第一に最新のセキュリティソフトをインストールしておきましょう。パソコンに導入している人は多いですが、スマートフォンやタブレットにも同様にセキュリティ対策ソフトは必須です。できれば無料のものではなく、信頼できる発行元の有料ソフトがおすすめ。セキュリティーソフトを入れておくことで詐欺サイトへのアクセスを予防したり不正アプリのインストールを避けることができます。
また、ネット上ではむやみに個人情報を入力しないことも心がけるべきです。ログインする際はなるべくブックマークしている公式URLから入り、SNSやメッセージに添付されているリンクは信頼できる発行元か確認した上でクリックしましょう。安易にログインすると勝手に情報を抜き取られてしまいます。さらにIDやパスワードは、誕生日や1111などの簡単に推測できるようなものは設定してはなりません。同じものを複数のサイトで使い回さないように注意してください。
スマートフォンの場合は、公式のアプリストアからアプリをダウンロードすることも覚えておきましょう。

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