防犯のすゝめ

子どもの誘拐対策はあえて中国に学べ!

ドラマの影響から、子どもの誘拐はお金持ちだけだと誤解していませんか?近年の犯罪傾向としては、子どもが人身売買等を目的とした犯罪に巻き込まれることが増えています。そこで、誘拐対策を考えるうえで、児童誘拐が深刻化している中国のケースから学んでいきましょう。

20万人以上が行方不明!保護者の防犯意識が高まる中国

中国では毎年20万人以上の子どもが行方不明になっており、児童誘拐が深刻な社会問題となっています。そのため誘拐は他人事ではなく、我が子に降りかかる可能性のある身近な犯罪と認識されているのでしょう。家族を犯罪から守るため、児童誘拐を防ぐための防犯アイテムが幅広く売り出されています。日本と中国の防犯グッズの違いは、大人側が子どもの犯罪を防げるように工夫されている点に尽きます。

中国では、保護者が積極的にアクションを起こすことが重視されています。たとえば、子どもの腰と親の手首をひもでつなぐアイテムや居場所をすぐに確認できる腕時計型の携帯電話など、「保護者主導型」ともいえる特徴がみられます。一方、日本における防犯グッズの定番ともいえるブザーは、子ども本人がひもを引っ張るなど何らかの行動を起こさなければいけません。いざという時に子どもが行動を起こせない状況を鑑みると、中国における保護者の防犯意識の高さは見習うべき点ともいえるかもしれません。

こんな子どもが狙われやすい!実際の手口と合わせて紹介

児童誘拐を試みる人間は、ターゲットとなる子どもを物色して、最もらしい口実を見つけて声をかけます。一概に大人しい性格の子どもばかりが狙われるとは限りません。例えば、大人しい性格であっても、知らない人に対する警戒心が強いことで犯人のターゲットから外れることもあります。狙われやすい子どもは下記の通りです。

・誰にでも優しく、親切。困った人を見捨てられない子
・ショッピングモールや公園などで、1人で暇そうにぶらぶら遊んでいる子
・愛情に飢えていて、声をかけてくれる大人にすがってしまう子

まず、最初にあげられている子どもは、とても好ましい性格のように感じるでしょう。しかし、誰にでも親切にあろうとする性格が仇となり、その子なりの正義感につけこまれてしまう可能性が存在します。例えば、「おじさんの犬の面倒をみてほしい」と言葉巧みに車に誘導されるケースが該当するでしょう。さらに、何かしらの隙を見せている子どもは、1人になる瞬間も多いのでターゲットにされやすい傾向がみられます。

シチュエーションを取り上げ、具体的に伝える

子どもを犯罪から守るには、具体的に「何がダメか」教えてあげることが大切です。家庭でよく陥りがちなケースは、「知らない人に気をつけて」などの曖昧な注意をうながしてしまうこと。言葉を濁してしまうほど、子どもは「何に気をつけるべきなのか」を理解できないまま生返事で聞き流してしまいます。

おすすめなのは、子どもの性格や体格、運動能力を考慮し、シュミレーションしながら伝えることです。例えば、親思いで優しい性格の場合、「ママが事故にあったから一緒に来て、と言われたらどうする?」と聞いてみましょう。また、定期的に子どもに質問することで正しい認識があるかを確認することも大切です。

保護者の本気度が伝われば、子どもの防犯意識も高まるでしょう。子どもの安全に対する認識は、自然に育っていくわけではありません。今の家庭生活を守り抜くためにも、具体的に子どもに注意を促してください。

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