便利なスマートホームは防犯対策にも使えるって本当?
スマートホームといえば暮らしを便利にするものというイメージが強いですが、最近は防犯対策に活用する方も増えてきています。そこで今回は、そもそもスマートホームとは何か、防犯対策への活用事例や導入のメリット …
全国各地で、特殊詐欺被害を防ぐための対策が練られています。被害に遭わないための注意喚起も盛んにおこなわれていますが、新たな対策として始まったのが特殊詐欺犯にだまされたふりをして捜査協力するGメンの育成です。
大阪府和泉市では、特殊詐欺撲滅の対策としてだまふりGメンの募集を開始しました。だまふりGメンとは、特殊詐欺の電話を受けたときにだまされたふりをして捜査に協力する市民のことです。65歳以上の高齢者を対象におこなわれた講習会では、約30名の参加者が詐欺の被害状況や詐欺手口について学びました。
実際に特殊詐欺の電話がかかってきたら、Gメンはだまされたふりをして一度電話を切ります。すかさず警察に連絡をして、作戦が進むという仕組みです。特殊詐欺の被害の連絡を受けて警察で捜査を開始するよりも、素早く対応することができます。特殊詐欺の検挙率も上がり、防犯意識を向上するにも役立つというのが狙いです。
だまされたふり作戦は、大阪府和泉市に限らず全国に広まりつつあります。詐欺犯の話に合わせてだまされたふりをし、情報を聞き出して警察に通報することで捜査に協力できます。どの番号から電話がかかってきたか、どの番号に連絡してどこで待ち合わせをすることになったかなど、どんな情報でも捜査の役に立ちます。
特殊詐欺犯が受け子としてお金を受け取らせに行く人物には、犯罪意識の薄い若者もいます。自分の子供や孫が犯罪に加担している可能性もあり、すべての人が特殊詐欺撲滅に協力的になることが大切です。
だまされたふり作戦は、詐欺のターゲットにされ得る多くの人が詐欺撲滅に協力できることから、効果的な対策だと期待されています。ただし、無理をして捜査に協力しようとするのは逆効果になる恐れもあります。特殊詐欺撲滅への協力は、あくまでも自分のできる範囲でするようにしましょう。たとえば、かかってきた番号がナンバーディスプレイで表示されれば、その電話番号を警察に通知するだけでも捜査協力になります。ほんの小さなことでも役立つ可能性があり、自らの防犯意識を高めることにもつながるのです。
特殊詐欺が一歩でも撲滅に近づけば、詐欺被害に遭う人が減るだけでなく自分が詐欺に遭うリスクを減らすことにもなります。軽い気持ちで犯罪に加担してしまう人を減らすこともできて、平和で安全な社会になっていくことでしょう。