防犯のすゝめ

自転車に乗っている時もひったくりに遭う可能性大。歩行中以外にも防犯対策が必要

ひったくり事件は今もなお続いています。歩行者だけでなく自転車に乗った人も狙われる可能性が高いため、常に防犯意識を高めておくことが大切です。
今回はひったくり事件の現状を見ていくとともに、今すぐ取り組みたい防犯対策について解説していきます。

自転車に乗っていた高齢者がひったくり被害に

大阪府警によると自転車に乗っている人のひったくり被害が増加していることが明らかとなりました。大阪府東大阪市では自転車で帰宅中の女性が前のカゴに入れていたバッグをバイクに乗った男性から奪い取られる事件が発生。バッグを取ろうとした際に、持ち手が自転車と引っかかってしまい、女性は右足を骨折するという重傷を負いました。結局男性は何も奪わずに逃走しましたが、女性には大怪我を負わせたとして強盗致傷事件の容疑で捜査を進めています。
また他県ではマスクをひったくられるという事件も発生しています。夜間に帰宅中の女性に突然抱きつき、女性が着用していたサージカルマスクを奪い取ったとのこと。バッグなどの持ち物をひったくる事件は以前から多いものの、マスクを取られるという事例はコロナ禍によって新しく発生したものだ、と警察は話しています。

ひったくりの発生状況

警視庁の調べによると、ひったくりの発生状況は2002年の52,919件から10年連続で減少傾向にあります。2012年は10,083件まで減っており、ピーク時と比較すると5分の1以下であることが報告されています。警察や各自治体の取り組みによってひったくり件数を抑えることができていますが、実際は今もなお各県で発生しいる状況です。そのため日頃から防犯意識を高く持ち、適切な対策を取ることが求められるでしょう。
発生状況を細かく時間別で見ると、20時~0時の間が多く22時ごろがピークとなっています。人手の少ない夜間に狙われる可能性が高いため、一人で出歩く際は注意が必要です。曜日別ではあまり差がなく、月~日まで平均的に発生しています。また未成年者による犯行がほぼ半数を占めていることもひったくり事件の特徴です。
犯行手段を見ると、最も多いのがオートバイで約60%、次いで自転車が約17%となっています。被害者の割合は男性40%、女性60%であり、女性の方が被害にあいやすいことが分かっています。

ひったくりに遭わないための防犯対策とは

警視庁は「一人一人の意識が重要で、日頃から気を付けていればひったくりのリスクを最小限に抑えることができる。自転車に乗っている時でも被害にあう可能性があるので注意してほしい。」と話しています。
具体的な対策として、バッグを道路側に持たない、肩掛けバッグはたすき掛けにする、夜歩く時は人通りの多い道を選ぶ、後方からバイクの音がしたら警戒する、スマホ歩きは避ける、周りの音が聞こえるようイヤホンで両耳をふさがない、自転車の前カゴにはカバーネットを取り付ける、車道と歩道の区別がない道路はなるべく歩かない、などです。
どの対策もちょっとした心がけで簡単に行えるため、今日から実行してみましょう。万が一ひったくり被害にあった場合は、自ら犯人を追いかけないようにし、なるべく早く110番通報してください。大声を出して周囲の人に知らせるのも効果的です。また犯人の身長や服装などの特徴を覚えておくと、犯人追跡に役立ちます。

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