防犯のすゝめ

誘拐犯が狙うのはどんな子供?被害を防ぐために教えておきたいこと

誘拐はドラマや映画の中だけの話ではありません。最近増加しているのがネット経由で知り合った人に誘拐されるという事件。今回は実際に起きた誘拐事件について紹介するとともに、誘拐犯が狙う子供の特徴や子供に言い聞かせておきたいことについて説明します。

誘拐・誘拐未遂で逮捕

7月12日、警視庁はわいせつ誘拐未遂容疑で18歳の男子高校生を逮捕しました。犯人はオンラインゲームで知り合った小学生女児を誘拐しようとしていたとのこと。容疑者は7月6日から12日にかけて、ゲーム内のチャットでゲーム機を買い替えてあげるなどと伝えて駅に呼び出しました。警察によると、犯人を取り押さえたのは女児の付き添いで来ていた母親。警察の調べに対し、逮捕された男子高校生は容疑を否認しているといいます。
8月11日には、福島県に住む50代の男性がわいせつ目的で女子中学生を自宅に連れ込みました。2人はスマートフォンのアプリを使って連絡を取り合っていたとみられています。事件があった夜、娘がなかなか帰ってこないと思った母親が警察に行方不明者届を出しました。その後、警察は14日に犯人を逮捕。女子中学生は犯人の家におらず、18日に東京都内で保護されました。警察の調べに対し、犯人は容疑を認めているといいます。

誘拐犯はどんな子供を狙っているのか?

10代の子供たちにとってネットは身近なものであり、リアルと区別をつけていないことが多いです。また、ネットであれば顔を知らないだけに、家族やリアルの友人に言えないことを吐き出しやすくなります。これまでまったくつながりがない相手であれば人間関係が壊れたり変な噂が流れたりする心配はありません。それゆえに心の距離を縮めやすく、見ず知らずの相手を信用してしまいます。誘拐犯が狙っているのはこうしたリアルとネットの区別をつけておらず、心が弱っている子供です。
誘拐というと登下校中の子供を狙うイメージがあるかもしれません。しかし、最近は今回紹介した事件のように、ネットを通じて誘拐事件に発展するケースが増えているのです。

本当に警戒するべきは怪しくなさそうな人物

誘拐犯の多くは子供に信頼してもらえるよう気をつけています。誘拐について注意喚起を促すポスターでは黒ずくめで怪しく笑っている犯人像が描かれがちですが、このイメージは実態に即していません。怪しい人物を警戒しようと呼びかけることは、逆にいえば親切な人・優しい人なら信用して大丈夫と言っているようなものです。本当に警戒するべきなのは、一見怪しくない人物なのだとよく教えておく必要があります。

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