防犯のすゝめ

麻薬犯罪に巻き込まれていると嘘の電話!都内で同様の手口が相次ぐ

電話で資産状況を聞き出してターゲットを絞り込むなど、次々と新たな手口が生み出される特殊詐欺。詐欺師たちは毎度毎度驚くような手口で私たちの生活を脅かします。そんな中、最近登場した新しい手口が非常に巧妙だとして各種ニュースで取り上げられました。その手口とは、ターゲットに対し麻薬犯罪の嫌疑をかけて動揺を誘うというものです。

ターゲットのもとに白い粉末を送りつけるという手口

詐欺師はまず、麻薬と思わせるような白い粉末をレターパックでターゲットのもとに送りつけました。その翌日、警察を装った詐欺師が「あなたは麻薬の販売に関わっているだろう」嘘の電話。犯罪の疑惑を解いたところで「どうやら口座が悪用されているようだ」としてキャッシュカードを騙し取りました。この詐欺によって奪われたキャッシュカードは3枚。6月2日から同様の手口の詐欺が都内で10件確認されているとして警視庁が注意を呼びかけています。

なぜ騙されてしまうのか?

詐欺師が警察を装う手口はこれまでも確認されていました。今回ポイントとなっているのはターゲットを犯罪者だとして接触してきていること。いきなり見に覚えのない犯罪の容疑がかけられると否定したくなるのが人情です。相手が本物の警察かどうか疑う前に、冤罪で逮捕されることを避けたいと考えてしまうでしょう。その後、疑いが晴れたとなればどうしても気が緩みます。今回の詐欺手口はターゲットの心理を考え尽くしているといっても言い過ぎではありません。これまで話題になった詐欺に負けず劣らず、この手口の存在を知らなければかなり高い確率で騙されてしまうでしょう。

世間の麻薬犯罪への関心も利用か?

このところ、芸能界では麻薬犯罪のニュースが立て続けに取り上げられています。4月にはミュージシャンのピエール瀧氏、5月には元KAT-TUNメンバーの田口淳之介氏と元女優の小嶺麗奈氏の逮捕が報道されました。警察に連れられていく姿を見て、こうはなりたくないと思った方も多いでしょう。逮捕されるイメージが頭の中に鮮明に残っていることで、麻薬犯罪の嫌疑をかけられ危機感を抱いてしまったという側面もあるのではないでしょうか。
とても考えられた詐欺ではありますが、対策は他の詐欺と変わりません。相手から接触してきた場合は、たとえ警察官を名乗る人物でも信用せず、自分から110番に電話して状況を確認しましょう。どんなことを言われても常に冷静さを欠かさないことが詐欺被害を防ぐことにつながります。

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