「逮捕状が出ている」と言われパニックに!事例から学ぶ詐欺被害を防ぐ方法
もし、「あなたに逮捕状が出ています」と急に言われたらどうしますか?多くの方がパニックになり、どのように対処すべきかわからなくなることがほとんどです。近年、このような「逮捕状が出ている」と言って相手をパ …
お金を稼ぎたいという思いがあれば求人に応募するのが一般的ですが、その思いを悪用した詐欺被害も発生しています。自分ではお金を稼いでいるつもりでも、様々な口実でお金を騙し取られているため、詐欺だと気が付かないケースもあります。
今回は、SNSに「いいね」を押すだけ、スクショを撮るだけといった副業をかたる「タスク詐欺」について解説していきます。
世の中には様々な求人があります。簡単な流れのみで稼げるものもあるため副業にピッタリな求人もありますが、中にはお金を騙し取られる「タスク詐欺」が潜んでいるケースもあるため注意が必要です。タスク詐欺とは、簡単な作業(タスク)をするだけでお金が稼げると虚偽の求人募集で人を集め、様々な口実でお金を騙し取る新しい詐欺手口です。
国民生活センターでも2024年9月にタスク詐欺に関する啓発ページをホームページ上に公開しています。これによれば、2020年にはタスク詐欺に関する相談は1,341件という結果でしたが、2023年には3,694件と大幅に相談件数が伸びています。SNSをきっかけとした相談件数も増えているため、SNSを活用する若年層にも注意が必要な詐欺だと言えます。
タスク詐欺の実際の手口をご紹介していきます。1つ目の事例は「動画スクショ」による詐欺被害です。ある日、SNSに「お金を稼ぎませんか」といった内容のメッセージが届いた男性がいました。返信をしたところ、「動画を閲覧してスクリーンショットを撮影して送信すれば報酬が得られる」と伝えられたと言います。簡単にできる内容なので興味を持った男性は引き受けて視聴した動画の画面を撮影した写真を送信したのです。
すると、相手から報酬が確認できるURLが送られてきた他、「報酬を引き出すためには特別出金タスクとして送金が必要」だと語る文面が届いたのです。そこには、「送金されたお金は返金される」と記されていました。それを信じた男性は指定された口座にお金を振り込むと、今度は担保金や凍結解除料と言った名目で更なる送金を要求されたと言います。最終的には振込先の口座が凍結されたことを銀行員から伝えられ詐欺だったことに気づいたのです。
2つ目の事例はSNSに「いいね」を押すだけで稼げると騙した詐欺被害です。副業を探している人が「1分で稼げる」というSNS広告に興味を持ったことで詐欺被害に発展しています。その広告には「送信する広告に“いいね”をするだけ。」「“いいね”を増やしてフォロワーを多くすることが目的」などと記載されていたと言います。
メッセージを送ると自動でメッセージが消えるアプリの取得を求められ、指示通りにダウンロードすると広告が送信されてきたため「いいね」をしたといいます。その後も数十分間隔で広告が送られてきました。しかし、「出金をするためにはお金が必要になり、その分は入金時に返金する」などと言われ、指示通りに振り込んだ結果、伝えられた通り振込額に報酬分がプラスされた額が入金されたと言います。しかし、その後同じように振込みをして貯まった報酬を受け取ろうとしたところ、アカウントが凍結され、凍結解除料として数十万円を振り込むよう指示されたそうです。その後、連絡が取れなくなり被害者は詐欺だと気が付いたのです。
タスク詐欺では、様々な理由をつけて金銭を要求され、その結果金銭が戻ってこなくなる手口が主流です。最初は実際に報酬があるため信用してしまう方も多いと考えられます。しかし、「いいねを押すだけ」「スクショを撮るだけ」などといった広告や求人は詐欺の可能性が非常に高いです。鵜呑みにはしないよう注意してください。