自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットとは?
近年、安心した街づくりの一環として自治会や町内会で防犯カメラの設置を行うところもあります。ここでは、自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットについて解説します。 自治会・町内会は地域防犯の役割も担 …
2018年の交通事故死亡者数は3,532人。前年から比べると162人の減少となりました。この数字は1948年の統計以来過去最少。また今年に限らず、ここ20年ほどは自動車事故件数・死亡者数ともに減少し続けています。この要因としては一体どのようなものが挙げられるのでしょうか。
まずはこれまで日本で発生した自動車事故件数・死亡者数について振り返ってみましょう。
自動車事故件数・死亡者数は1950年代から60年代にかけて急激に増加しました。これは自動車が日本に広く普及し始めたため。事故件数・死亡者数があまりに多かったことから交通戦争と呼ばれるほどでした。
事故件数・死亡者数は増加し続け、1970年には統計開始から最多の16,765人を記録。その後は交通違反の厳罰化などによって一時的に減少したものの、自動車のさらなる普及が進むとともに自動車事故件数・死亡者数は再び増加に転じました。1990年代にはエアバッグなどの安全技術向上により死亡者数は減少しましたが、事故件数が改善されることはありませんでした。事故件数はその後も増加を続け、2000年代に再びピークを迎えます。
ここから先は自動車事故件数・死亡者数ともに右肩下がり。この要因としては車線はみ出し傾向や衝突軽減ブレーキなど、車の安全技術向上の影響が挙げられます。また最近は自動運転技術の発達により、アクセルとブレーキの踏み間違いを防止するなどの機能が事故の未然阻止に一役買っています。
まだまだ完全なものではありませんが、少しずつ自動運転の技術開発が始まっています。2018年12月には自動運転についての内容が盛り込まれた道路交通法の改正試案が発表されました。この試案の中ではレベル3までの自動運転が認められます。レベル3の自動運転とは、すべての運転を自動化するものの緊急時は運転手が操作しなければならないというもの。2020年には高速道路でこのレベル3の自動運転が実現する見込みとなっています。
自動運転にはさらに上のレベルがあり、レベル4は一定の環境や条件であればすべて自動化できるというもの。レベル5は完全な自動化、つまりどんな状況にも対応できるレベルと定義されています。技術的にまだレベル5の自動運転を実現するには至っていませんが、技術の向上によって今後も自動車事故件数・死亡者数は減少していくでしょう。
技術が進歩しているとはいえ、まだまだ完全な自動運転には及びません。その上、事故が起きたときの責任を誰が負うのかという課題も残されているため、生活の中で完全に自動化された車を目にするまでにはまだしばらく時間がかかるでしょう。最新技術の力を借りつつも、まだまだ私たちは運転に注意を払っていく必要があります。