防犯のすゝめ

性犯罪の要件について見直し要求。犯罪防止に効果はあるか

子どもが性犯罪に巻き込まれるなど、親からすれば考えたくもない問題かもしれません。しかし、まったく対策を考えていなければ犯罪に巻き込まれるリスクが高まってしまいます。
そこで今回は性犯罪に関するニュースと、子どもが被害に遭わないようにするため親ができることについて紹介します。

女性議員グループが法相に要望書を提出

2月28日、自民党の女性議員で構成される議員グループが、性犯罪についての刑法を改正するよう求める要望書を法務大臣へ提出しました。これまで性犯罪についての裁判で無罪判決が繰り返されたことが要望書提出のきっかけとなっています。
要望書は特に18歳未満の子どもを守る内容になるようまとめられています。また、これ以外にも性犯罪の時効を撤廃するなどの内容が盛り込まれており、今後は性犯罪をこれまで以上に厳しく取り締まる体制が整えられるかもしれません。

性犯罪の裏にはSNSの普及も

2019年、SNSをきっかけに性犯罪に巻き込まれた子供の数は2,095人となり、過去最高の記録を更新してしまいました。子どもが被害者となる性犯罪増加の理由として、スマホやSNSの普及が要因の一つだと考えられています。
小学生〜高校生のスマホ利用率は2018年の段階で約7割。しかし、一方で有害なサイト等をブロックするフィルタリング機能の利用率はたったの4割弱。これでは犯罪に巻き込まれる子どもがいるのも仕方がありません。
「フィルタリング機能を利用するとSNSがまったく使えなくなるのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、これは誤解です。通信事業者が提供しているフィルタリングサービスによっては年齢で細かく制限する内容を分けられるため、主要なSNSは使えるようにしつつ有害な情報のみをブロックすることもできます。

子どもを性犯罪から守るために

子どもを性犯罪から守るためには、保護者の思い込みを捨てることが重要です。例えば「いつもお世話になっている先生から性犯罪を受けているなんてありえない」といった思い込み。性犯罪の加害者というと見ず知らずの男性をイメージするかもしれませんが、実際には半数以上の事件が顔見知りによる犯行であるとされています。
もし子どもが被害を口にしたら、まずは落ち着いて話をよく聞くことが重要です。「嘘でしょう?」などと言ってしまうと、子どもは混乱し記憶を捻じ曲げてしまいかねません。また、日頃から子どもが話しやすい環境を整えておくことも大切だといえます。

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