防犯のすゝめ

被災したときの医療・健康相談支援を知ろう。メールや動画の活用方法とは?

大規模災害が発生した場合には、メールや動画を使った医療支援が必要です。いわゆる「遠隔医療」と呼ばれるもので、全国的にさまざまな取り組みが行われています。

今回は、メールや動画配信を利用した医療支援システムの仕組みやメリットについて詳しく解説します。

ソフトバンクが医療ベンチャー「AIメディカルサービス」に出資

2022年4月、ソフトバンクグループは医療スタートアップ「AIメディカルサービス」に、総額80億円を出資したと発表しました。

AIメディカルサービスは、2017年に設立した医療AIスタートアップで、 AIを用いた内視鏡診断システムを開発しています。この診断支援システムは、人間では見落としてしまうような病変を、AIによって検出可能とするものです。現在、100以上の医療機関と連携し、内視鏡画像・動画のデータ収集や内視鏡AIの精度を高めるための活動を行っています。

内視鏡検査は、消化管がんを早期発見できる唯一の手段として世界中で注目されている分野です。代表者は「ソフトバンクグループの後押しがあれば、世界の内視鏡医療に貢献でき、多くの患者を救える」と期待を込めています。

メール・動画配信を使った医療支援システムの仕組み

ここでは2つの仕組みについて解説します。

一つ目のサービスは、メールによる医療・健康相談支援の「Rescure311」です。相談者は Rescure311のアドレスに空メールを送り、届いた相談票に病状などを記入し、返送します。メールサーバに届いた相談メールは、ボランティアの医療従事者が確認し、相談内容をふまえた対処方法や応急処置などの助言をメール相談者に返信します。

二つ目は、九州大学によるテレビ電話での医療支援です。大学と被災地の避難所2ヵ所にそれぞれ設置されたカメラ付きパソコンを使い、精神科医が避難所職員とやり取りし、避難所全体の健康管理について指導・助言します。避難現場で作成した紙資料なども、モバイルスキャナを用いてパソコンに取り込み、九州大学の医師と情報共有します。

メリットや期待される効果

メール・動画による医療支援システムは、遠隔からでも対応できる点が最大のメリットです。ボランティアの医療従事者は、避難所を直接訪問することなく、インターネットを介して医療・健康相談に応じることができます。支援側の負担軽減、被災地のニーズへの迅速な対応が注目ポイントです。また、被災者側は自宅や避難所から遠く離れた場所へ移動しなくて済むため、気軽に相談しやすいというメリットもあります。

また、メールや動画であれば、容易にサービスを導入・利用可能です。クラウドを活用することで、大規模なシステムを構築することなくサービスを使えます。被災地外のサーバを活用すれば、システム被災の影響を受けることもありません。

このようなメリットから、医療・健康相談支援を継続的に実施できることが期待されます。緊急時の支援だけでなく、復旧後においても被災者のケアができ、長期的なサポートが可能です。

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