ネットバンキングを悪用した特殊詐欺が多発…その理由とは?
詐欺には様々な種類の手口がありますが、近年ではネットバンキングを悪用した特殊詐欺の事例も増えています。被害を防ぐためには詐欺の手口を知ることが大切です。事例や増えている理由、詐欺に遭わないために注意す …
近年、新しい詐欺の手口として安定的な資産となる金に関連した詐欺が増えています。この記事では、資産を金に換える詐欺の事例に加えて引っかからないための対処法についても解説します。
資産を金に換える詐欺の事例として、2024年6月に起きた千葉市の事件について解説します。この事件では70代の女性宅に高知県警と名乗る男から「あなたに容疑がかかっているから逮捕する」という趣旨の連絡が入りました。
女性が驚いていると、さらに男から「資産を調査する必要がある。預金を1つの口座にまとめること。資産が高額なので金塊に変えてからの調査になるから金塊を用意しておくこと」と告げられたのです。
女性は指示通り、800グラムの金を約1,000万円で購入し自宅の玄関に置いていたところ、何者かに盗まれてしまったという内容です。
金に関する詐欺はこれだけではありません。他にも現物まがい商法(ペーパー商法)、地金取引詐欺などの手口も増えています。
現物まがい商法(ペーパー商法)では、今後金やダイヤモンドなどが値上がりするなど魅力的な言葉を言い、現物と引き換えに預かり証や権利証などを渡します。しかし、現物が渡されることがなく紙だけの取引になることから、現物まがい商法(ペーパー商法)と呼ばれているのです。
地金取引詐欺は、近年金投資詐欺の手口に最も使われているものです。金属の種類に関係なく保存しやすいように固形にしたもので、ターゲットとなる高齢者相手に「純金で積立投資をする」などの内容で誘って安心させ、できるだけ多くのお金を引き出させるものです。
契約内容が複雑なだけでなく、高額な手数料や口座管理費などで損をさせる仕組みです。
このような金関連の詐欺に引っかからないためには、「投資を持ちかけてきた会社について調べる」「クーリングオフ制度を使う」「家族や弁護士に相談する」「警察に通報する」のいずれかの手段を早急に取りましょう。偽物の業者は自社の詳細を知られたくないため、企業情報を公にしていません。本来金投資商品を扱うには許可や登録が必要なので、登録がない場合は詐欺の可能性が高いでしょう。
もし、詐欺と気が付いた場合は1週間以内にクーリングオフをしてください。それと同時に、家族や弁護士、警察への相談も行いましょう。緊急でも駆けつけてもらう必要がない場合、警察相談専用番号「#9110」へ連絡してください。