防犯のすゝめ

2021年第3四半期の相談件数が発表。特に気を付けたい遠隔操作被害について解説

IPA情報セキュリティセンターにより2021年度第3四半期の相談件数が明らかとなりました。サイバー犯罪は減少傾向にあるものの、遠隔操作の被害については今後も気を付けておきたい事例の一つです。

今回は遠隔操作サービスを利用する際の危険性と注意点について解説します。

2021年第3四半期の情報セキュリティ相談窓口に寄せられた件数が明らかに

独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンターの発表によると、2021年第3四半期における相談件数は約1,012件であったことが分かりました。全四半期と比較して約45%減少しており、少しずつ状況は改善されています。

相談件数の推移を内容別に見てみると、最も多いのが「ウイルス検出の偽エラーメッセージ」。ウイルスが確認されたといった表示で不安を煽り、偽サイトや偽サポートセンターへ誘導させます。総件数は192件、前回より約17%減少しています。次いで「仮想通貨で金銭を要求するメール」が多く、約36%減の98件となっています。

その他「宅配業者を名乗るSMS」や「iPhoneのカレンダー通知」、「ワンクリック請求」「不正ログイン」「 Facebookメッセンジャーに届く動画」などが挙げられます。あらゆる場面でサイバー犯罪は発生している現状なので、ネットを利用する際は常に注意しておかなければなりません。

遠隔操作サービスはリスクが大きい

さまざまなサイバー犯罪が存在しますが、以前から警戒されているのが「遠隔操作」を悪用した手口です。遠隔操作とは離れた場所にある端末を操作すること。自分のパソコンを自由に操作されてしまうため、パソコン上に記録されている情報がだだ漏れになる環境を作ってしまいます。

具体的には以下のようなリスクが発生します。
・怪しいソフトをインストールされる
・勝手にロックをかけられる
・パソコン内のデータを消去される
・個人情報を見られてしまう

「ウイルスに感染しているため遠隔操作で対処する」といった電話がかかってきても、安易に遠隔操作サービスを利用しないようにしましょう。万が一、遠隔操作が必要になった場合は、依頼元が信頼できる会社かどうかをきちんと確認した上で行ってください。

遠隔操作を受ける時に注意したいポイント

遠隔操作サービスは「迅速に問題を解決できる」、「パソコンに慣れていない人でも安心」といったメリットがあり、デメリットばかりではありません。正しく使えばとても便利なサービスなので、正しい利用方法を学びうまく活用しましょう。

遠隔操作サービスを受ける際に注意すべき点として以下のポイントを覚えておいてください。
・操作する担当者の企業名、所属、名前、連絡をメモする
・遠隔操作の作業中はパソコンの画面から目を離さない
・作業完了後は、遠隔操作ソフトをアンインストールする
・不審な動作が見られた時は即座にパソコンのネットワークを切断する

少しでも怪しいと感じた場合は、 警察やIPAの安心相談窓口へ連絡するようにしてください。

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