防犯のすゝめ

70代の女性も特殊詐欺の受け子に!?誰が詐欺に関わっているか分からない

各種報道で取り上げられている通り、特殊詐欺の被害者となるのはほとんどが高齢者です。しかし高齢者が加害者となるケースもあることはご存知でしょうか。特殊詐欺というと比較的若い犯人像を思い浮かべる方が多いと思いますが、加害者の年齢層はかなり幅広いのです。まだ小さな少年だから、もう高齢の方だからというのは油断する理由になりません。具体的な事例についてご紹介します。

高齢者が特殊詐欺に加担したケース

7月24日、大阪府警は80代の高齢者から現金をだまし取ろうとした70代の男性を現行犯逮捕したと発表しました。警察の発表によると犯人は現金を受け取る役である受け子、電話をかける役であるかけ子という2つの役割を一人でこなしていたといいます。逮捕のきっかけとなったのは犯人が23日に警察を装ってかけた電話。あなたの息子が歩行者をはねたなどと嘘をつき、示談金と称して現金180万円をだまし取ろうとしたようです。ターゲットとなった高齢者が息子の職場に確認したところまったくの嘘であることが発覚し、すぐに警察に通報したことで犯人確保につながりました。犯人は動機について年金と生活保護だけでは生活できなかったからと供述しています。高齢者が特殊詐欺に加担するのは決して珍しいことではなく、過去にも71歳、73歳の高齢者が逮捕されています。

中学生が詐欺に加担することも

2018年11月には高齢者から現金220万円をだまし取ろうとしたとして14歳の中学生が逮捕されています。警察の発表によると、この中学生は弁護士になりすまして現金を受け取ろうとしたようです。かなり無理があるだろうと感じるでしょうが、それほどまでに特殊詐欺に加担する人が増えていることの表れといえるのではないでしょうか。

なぜ犯人たちは特殊詐欺に加担してしまったのか

最初に紹介した事件の犯人も供述していた通り、高齢者が犯罪に手を染める要因として経済的な困窮が挙げられるでしょう。また若年層が特殊詐欺に加担する要因としては、学校や職場の先輩に無理やり勧誘された、気付かないうちに片棒を担がされており逃げられなかったといったものが挙げられます。犯罪に手を染めた以上その罪を償う必要があるのはもちろんですが、一度始めてしまったが最後、自分の意志だけでは引き返せなくなるという事情もあるようです。本人たちが普段から気をつける以外にも、家族など周りの人が積極的に様子を観察することも重要になるでしょう。

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