防犯のすゝめ

新幹線の車両9割に防犯カメラの設置が決定

世界的に見れば、日本の公共交通機関は安全性が高く評価されています。しかし、近年では電車での犯罪やトラブルが増加。そんな背景から、新幹線では車両に防犯カメラを設置する動きを始めています。ここでは、新幹線の防犯カメラ設置や電車内の防犯意識についてお話しましょう。

新幹線の通路と客室に防犯カメラ設置

JR東海では、2016年4月から新幹線車内に防犯カメラを増設し始めています。これは、セキュリティ強化策の一環です。防犯カメラが設置されているのは、客室とデッキ乗降口、そして通路部です。2017年12月中旬には、新幹線車両の約9割に車内カメラが設置されました。

2019年度には引退車両があることを含めて、2020年初めには新幹線の全車両で防犯カメラが設置される予定です。新幹線には、もともとデッキ乗降口ごとに2台の防犯カメラが設置されていましたが、増設されたのは、客室内2ヶ所と通路にもう1ヶ所の計3ヶ所になります。客室内にカメラを設置することの是非については、社会的にも問題視されて話題になりました。

客室内の常時撮影に踏み切った背景

東海道新幹線では、2015年に乗客の1人が焼身自殺を図り、他の乗客1名を巻き込んで死亡するという事件がありました。この直後に発表されたのが、安全対策強化のために客室内で常時撮影する防犯カメラの設置です。

防犯カメラの設置はプライバシーの問題も懸念されました。しかし、手荷物検査でのトラブルなども議論したうえで、手荷物検査は現実的ではないと判断されています。非常事態のみ撮影ボタンを押すタイプの防犯カメラも実際に試してみたようですが、常時撮影のほうがセキュリティ性は高いとの結論に至ったのです。

プライバシーの問題では、カメラが録画した記録は使用目的を限定したうえで、記録の管理を万全に行えば問題ないとして常時撮影に踏み切られました。防犯カメラで常に撮影が行われていることにより、非常事態の状況把握のみならず、防犯にも役立つと考えられています。

個人の防犯意識の必要性

電車やバスの中で居眠りをする人が多い日本に対して、諸外国の人達は信じがたいと見ています。これは治安のよい日本だからこそできることです。他の国では、眠っていなくても電車やバスの中で危険な目に遭うリスクがあると想定し、防犯意識を持つのが当然と考えられています。

あまりにも無防備で、他人の居眠りに対しても寛容に見える日本人ですが、公共交通機関での犯罪やトラブルが増えているのは事実です。鉄道会社などに防犯を任せするだけではなく、一人ひとりが防犯意識を向上させることも大切だと言えます。

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