自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットとは?
近年、安心した街づくりの一環として自治会や町内会で防犯カメラの設置を行うところもあります。ここでは、自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットについて解説します。 自治会・町内会は地域防犯の役割も担 …
2022年は昨年と比較して、特殊詐欺被害が大幅に増加しています。数千万、数億円もの被害を出した事件も多数あり、個人・法人問わず注意が必要です。
今回は特殊詐欺の現状と防止に役立つチェックシートを紹介します。チェックシートはぜひ家族みんなで共有してみてください。
2022年7月、16億円詐欺の判決公判が長崎地裁で行われ、郵便局元局長に懲役8年の実刑判決が言い渡されました。被告人は長崎住吉郵便局の元局長である上田純一69歳です。
この事件は、長崎住吉郵便局の元局長が架空話を名目に、総額16億円以上を騙し取ったとされるもの。被告人は2014年から2021年の7年間にわたり、知人や同僚など約30名に対して、嘘の貯金話を持ち掛けて詐欺を行い、およそ4億3千万をだまし取った詐欺の疑い。局長としての信用を悪用した上、郵便局で使用されていた証書を勝手に用いるなど、巧妙で悪質な犯行であったことが明らかとなっています。
公判において上田被告は「30年ほど前、客や知人からお金を預かってほしいと頼まれ、信頼してくれる人たちが増えるにつれて、つい犯行に及んだ」と話しており、1983年頃から60人以上が被害に遭い、総額16億円以上の被害総額とされています。弁護側によると、控訴しない方針とのことです。
栃木県においては、2022年上半期に認知したオレオレ詐欺の被害は39件、被害額は8,834万円であり、前年同期比で約2倍に増えていました。オレオレ詐欺は一度に多額の現金を騙し取れることが増加の原因として見ています。
また、全国の被害状況で見ると、特殊詐欺の被害額は約148億8千万円で昨年同期より14.3%の増加でした。上半期としては8年ぶりに増加していたことが判明し、警察では引き続き注意を呼び掛けています。
手口別の被害額では、オレオレ詐欺が25.8%増の約49億7千万円、架空請求詐欺が27%増の39億5千万円でした。また、近年新型コロナウイルスの影響で増えつつある還付金詐欺は、20.9%増加しての23億8千万円の被害となりました。どの手口においても2割以上が増加しているという結果に。一方、キャッシュカードを盗んで金銭を騙し取る預貯金詐欺は34・6%減の12億1千万円でした。
被害者を都道府県別に見ると、大都市圏に集中しており、東京・埼玉・千葉・神奈川・愛知・大阪・兵庫の7都府県で72.8%を占めています。
特殊詐欺の被害は依然として多く、特に電話で個人情報を聞き出しお金を騙し取る手口は年々巧妙化しています。被害者の約9割が「自分は詐欺に遭うはずがない」「絶対に大丈夫」と過信していた、という調査結果が出ていることから、日々の防犯意識と対策が重要です。
特殊詐欺の被害者は9割が60代以上の高齢者、そのうち約7割が女性というデータが出ています。一人暮らしが多く、家にいる時間が長いということがターゲットになりやすい要因です。身近にそのようなご家族がいる場合は、日頃から詐欺被害に備えておきましょう。
以下のような電話がかかってきたら要注意です。
1.息子や孫を名乗る電話
・携帯番号が変わった
・通帳やキャッシュカードが入ったカバンを忘れた
・急にお金が必要になった
2.公的機関や金融機関からの電話
・還付金を支払いたいのでATMへ行ってほしい
・詐欺に遭っており対処したいので口座番号と暗証番号を教えてほしい
・キャッシュカードを交換するので取りに行く
少しでも異変を感じたら、すぐに警察や家族に相談するようにしてください。家族間で合言葉などを決めておくのも良いでしょう。