防犯のすゝめ

近くで発生した犯罪を通知するアプリ


リアルタイムで発生した犯罪を通知するアメリカのアプリ「CITIZEN(シチズン)」は、犯罪に近づかないためのツールとして登場しました。市民の安全を守る目的で誕生したツールですが、犯罪が増加する原因なのではないかと言われています。今回は、防犯アプリの是非について見てみましょう。

CITIZENの前身ツール

元々、CITIZENはVigilante(ビジランテ)というアプリとして登場しました。このアプリは犯罪報告を目的に誕生しましたが、みんなで自警して守ろうという意図がありました。しかし、アプリによって犯罪に近づいたユーザーが犯罪に巻き込まれてしまい、かえって被害が拡大する問題があったためにApple Storeから排除されるという問題が起きたのです。

Vigilanteから自警という観点を弱め、CITIZENが誕生しました。ユーザーに事件への関与をさせないということで再登場しましたが、果たしてどこまで成果が出ているかが不明です。

CITIZENの問題点

CITIZENは事件内容やエリアを通知し、ユーザーが中継できるシステムが搭載されています。たとえば、誘拐事件が起きたときに自動車の車種やナンバーを撮影し、多くのユーザーへ共有できます。しかし、ユーザーが事件現場に向かうことをよしとすると、現場へ行ったユーザーが事件に巻き込まれるリスクもあるのです。

CITIZENは二次犯罪に巻き込まれるリスクがあるほか、撮影された人のプライバシーが保護されないという問題もあります。CITIZEN側では掲載前の事前確認は行いますが、その基準が不明確だとする意見も見受けられます。

使い方に注意したい国内の防犯アプリ

「Moly(モリー)」は女性をひったくりや痴漢から守る防犯アプリです。警察や自治体、ユーザーのSNS投稿をもとに防犯情報を収集し、近くにいるユーザーへプッシュ通知を発信できます。Molyは千葉県警などの許諾を得て防犯情報を発信できています。現在、すでに複数の自治体で運用されている状況です。

アメリカに比べると、日本国内のほうが凶悪犯罪は少ないと考えられます。しかし、犯罪から誰かを救おうとする人がMolyを使うと、かえって別の犯罪に巻き込まれる可能性も0ではありません。あくまで、自分の身を守るために活用するのがよいでしょう。

基本的に、防犯アプリは自分たちの身を守るために活躍します。しかし、使い方ひとつで自分の身を危険にさらすリスクがあることも事実です。せっかくのテクノロジーですから上手に使い、自分の身を危険にさらさず、安全に生活できるようなアプリとして活用しましょう。

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