防犯のすゝめ

コロナの影響で増加する個人間融資。どれだけ生活苦でも手を出してはいけない

今、お金で生活に苦しむ人を狙った事件が増えています。最近増えている個人間融資も弱者を狙う悪質な犯罪の一つです。
今回は若者の間にも広がっている個人間融資について紹介するとともに、個人間融資に手を出すとどうなってしまうのかについて解説します。

個人間融資に手を出す人が増えている

新型コロナウイルスの影響で仕事を失ってしまったなど、生活苦を理由に個人間融資に手を出す人が増えています。個人間融資とは、その名の通り貸金業の許可を受けていない個人同士でお金の貸し借りを行うもの。個人間融資は主にSNS上で募集がかけられていますが、その実態は単なるヤミ金業者です。法外な利息を要求することはもちろん、裸の写真や性行為を求めてくることも珍しくありません。性行為を求める個人間融資は「ひととき融資」と呼ばれています。

個人間融資に手を出すとどうなる?

いくらお金が必要だからとはいえ、一度でも個人間融資に手を出してしまうとさらに苦しい状況に追い込まれてしまいます。たった数万円借りただけなのに数十万〜数百万のお金を返すように指示された、保証金として数万円払ったのにその後連絡がつかないなど、個人間融資に関するトラブルは挙げ始めるとキリがありません。お金を借り逃げしないよう身分証の提出を求め、要求した金額を支払えないなら写真をバラ撒くと脅す事例も多数報告されています。裸の写真や性交渉を要求されている場合は、特に縁を切るのが難しくなるでしょう。中には取り立てのため、郵便受けに火の付いたマッチを放り込むなど、直接命の危機にもつながる事件も発生しています。
個人間融資を巡る現状について金融庁は、ちょっと手を出しただけでも取り返しのつかない事態に陥ってしまう、として注意を促しています。

たった1回でも一生を棒に振ることになりかねない

国民生活センターの発表によると、個人間融資の相談件数は2018年ごろから増加しているといいます。しばらくは年間20〜30件の相談があったとされていますが、2019年から相談件数は増加。2020年に入ってからは若者の相談が目立っており、新型コロナウイルスの流行で仕事を失ったことが影響していると考えられています。警察や金融庁は独自にSNS上をパトロールしてはいますが、すべての投稿に目を通すことはできません。個人間融資の被害を防ぐには、当事者である私たちが知識を身につけておくことも重要だといえるでしょう。

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