自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットとは?
近年、安心した街づくりの一環として自治会や町内会で防犯カメラの設置を行うところもあります。ここでは、自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットについて解説します。 自治会・町内会は地域防犯の役割も担 …
賠償金や訴訟費用に備え、ハラスメント保険に加入する企業が増えています。2022年からパワハラ防止法が施行されたことに影響しているとのこと。
今回はハラスメントで実際に起きた訴訟事件、ハラスメント保険の内容について解説します。
2022年4月からパワハラ防止法に基づき、中小企業にも防止措置を講じることが義務化されました。
多くの企業でハラスメントに関する相談が増加しており、2018年度には初めて8万件を上回りました。2015年の1.7万件と比較し、約4倍にも拡大していることが明らかに。ハラスメントに対する問題意識の高まりや、被害者が声を上げやすくなったことが理由として挙げられます。
そのため、企業側の管理責任が問われやすくなっています。ハラスメントに関するトラブルを防ぐため、ハラスメント保険に加入する企業が大幅に増加しているのです。企業のイメージダウンや社員の流出を避けるには、保険によって手厚く備えておくことが求められています。
実際に、ハラスメントに関する訴訟事件は多数起きています。企業が多額の賠償金を支払ったケースを2つ紹介します。
1つ目は、岐阜県の大手電子機器製造メーカーで30代男性社員が自殺した事件です。上司からひどい罵倒を受けていたことが原因で、自ら命を絶ってしまいました。パワハラ問題が起きていたことを遺族が提訴し、企業側は1億550万円の賠償金を支払いました。
2つ目は、兵庫県の公立病院で当時34歳の男性医師が自殺した事件です。長時間勤務に加え、上司から頻繁に「死ね」「辞めてしまえ」と罵倒されていました。両親が提訴し、病院側が支払った賠償金は1億円でした。
労働に関する相談は年に100万件を超えています。その中でも「いじめ、嫌がらせ」についての相談内容が1位となっており、パワハラが該当する場合も多くなっています。
大手保険会社からは「ハラスメント保険」の商品が多数販売されています。ハラスメント保険とは、社内でパワハラが原因の訴訟が発生し、ハラスメントに関して損害賠償責任を負った場合に費用を肩代わりするものです。
具体的には、企業に支払い義務が発生した賠償金、訴訟における弁護士への相談費用などが補償されます。業種や規模により補償内容は異なりますが、年間保険料が90万円であれば、3000万円(免責10万円)が補償の上限額です。中小企業向けに、月々の保険料が数千円と、お手頃な保険商品も販売されています。
また、パワハラだけでなく、さまざまなハラスメントに対応した保険商品も。マタハラ、ケアハラ、モラハラなど、多様化したハラスメントに備えておく必要があります。取引先からの賠償金にも対応した幅広い補償内容だとより安心です。