自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットとは?
近年、安心した街づくりの一環として自治会や町内会で防犯カメラの設置を行うところもあります。ここでは、自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットについて解説します。 自治会・町内会は地域防犯の役割も担 …
暴力団を根絶するために国や自治体はさまざまな取り組みを行っていますが、未だになくなる様子はありません。今回まずご紹介するのも暴力団による事件。聴覚障害者が強要の被害を受けた事件ですが、なんと加害者となった暴力団も聴覚障害者だったといいます。
2018年10月12日、警視庁は強要の容疑で50代の暴力団組長を含む3人を逮捕したと発表しました。容疑者は聴覚障害者である60代の女性を脅し、以前容疑者と同居していた80代の男性を連れ戻すよう約束文を書かせたと報道されています。容疑者が連れ戻そうとしていた男性は以前容疑者と同居しており、身の回りの世話をするなどと言われ預貯金を勝手に管理されていた疑いがあります。今回被害に遭った女性はこれに気づき、区役所と相談して容疑者と男性を隔離。容疑者が再びこの男性を利用しようとしていたところを逮捕されたというわけです。
容疑者が所属する暴力団は組員のほとんどが聴覚障害者であり、以前にも聴覚障害者をターゲットにした事件を起こして逮捕されていました。「東日本大震災で被災し、困っているから金をよこせ」といった内容で脅迫を行っていたといいます。
聴覚障害者を狙うのは暴力団だけではありません。マルチ商法に巻き込まれて困っているという相談が国民生活センターにいくつか寄せられています。聴覚障害者は口頭でのコミュニケーションが難しいため、ただでさえトラブルから逃げ出しにくい状況からさらに逃れにくくなっているのです。もし聴覚障害者がトラブルに巻き込まれた場合はどうすれば良いのでしょうか?
通常何らかの被害に遭った時は110番に電話をすれば良いのですが、聴覚障害となればそうはいきません。また、家族や友人など身近に相談できる人がいれば安心ですが、これもすぐには難しい場合があるでしょう。
警察は聴覚障害者からの相談を受け付けるためさまざまな取り組みを行っています。例えば警視庁(東京)では110番サイトを用意し、アプリから文字で通報することができます。このアプリでは現場の写真を送ることもできるため、言葉で説明できなくとも詳しい現場の様子を伝えることが可能となっています。
東京以外にもメールやファックスなどで通報・相談を受け付けられる体制を設けています。万が一被害に遭った時に備え緊急時の連絡先を確認しておくと良いでしょう。