防犯のすゝめ

性暴力を一人で抱え込まないで。政府が実施する運動や被害を受けたときの対処法を紹介

女性に対する性暴力はいまだに犯罪件数が多く、心に傷を負う被害者が後を絶ちません。一人で苦しまず、困ったときはすぐに相談するようにしてください。

この記事では、性暴力への社会的取り組みや被害に遭ったときの対処法を紹介します。

Z世代が悩む性暴力の実態とは

11月中旬から25日にかけて内閣府推進の「女性に対する暴力をなくす運動」が開催されました。国連が定めた「女性に対する暴力撤廃の国際デー」に合わせて実施される取り組みで、女性への暴力を撤廃すること、社会の意識を高めることが狙いです。

1995年以降に生まれた「Z世代」を対象とした調査では、「なんらかの性暴力・性被害を受けたことがある」と回答した人が21%もいることが明らかとなりました。また、性暴力に遭ったとき「適切に助けを求められる」と回答した人は全体の3割程度しかおらず、7割以上が「泣き寝入りする」「相談先がわからない」という結果でした。

助けを求められないと回答した人の意見としては、「怖くて声が出なかった」「警察に行くのは大げさに思われる」「心配かけたくない」「恥ずかしくて言えない」「周りの人に言ってもどうにもならない」といった声がありました。

女性に対する暴力をなくす運動とは?

「女性に対する暴力をなくす運動」とは、11月12日~25日までの2週間で開催される内閣府主宰の啓発活動です。内閣官房をはじめ、警察庁、金融庁、消費者庁、厚生労働省など、さまざまな公的機関が参加しています。

年ごとにテーマが異なり、2022年度は「性暴力を、なくそう」をモットーに活動が行われました。政府や企業が作成したポスター・リーフレットには、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターを推奨する内容が書かれています。

また、11月12日には商業施設などを紫にライトアップする「パープル・ライトアップ」を開催。女性への暴力根絶のシンボルであるパープルリボンにちなんだ色となっています。2022年は全国約380ヵ所以上の施設でライトアップが行われました。

また、パープルリボンバッジや相談カードなどの啓発グッズも販売されました。相談カードは公共施設や商業施設、その他にも多くの人が立ち寄る場所、被害者の目に留まりやすい場所などに広く配置され、啓発運動において大きな役割を果たしました。

性暴力被害に遭ってしまったら

性暴力被害の相談先は優先的に対処したい目的によって異なります。大きく分けて3つの相談窓口があるので、それぞれチェックしておきましょう。

・警察

被害を訴えたい場合や再発する可能性がある場合は警察へ通報します。警察署の窓口に行くのが不安な方は全国共通ダイアル(#8103)を利用するのがおすすめです。プライバシーがきちんと保護されており、親権者の同意不要で被害届や告訴状を出すこともできます。また、妊娠の可能性がある場合は婦人科を紹介してくれたり、医療費を公費で負担してくれる制度もあります。

・婦人科、産婦人科

妊娠の可能性があり、一刻も早く避妊薬の処方や身体の治療をしたい場合には婦人科・産婦人科を受診します。緊急避妊薬は72時間以上経過すると効果が薄れるので、できるだけ早めに来院するようにしましょう。

・性暴力被害者ワンストップ支援センター

専門家に相談したい方や、どこに相談すれば良いかわからない方は支援センターの全国共通ダイアル(#8891)に電話するのがおすすめです。性暴力の専門家や被害者支援の研修を受けたスタッフがいるので、最適な解決方法を提案してくれます。各都道府県に設置されているので、詳しくは県のホームページを確認してみてください。

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