防犯のすゝめ

身近な他人が詐欺を予防する!偶然居合わせたヤクルトレディの活躍

近所づきあいも少なくなり、他人との繋がりが希薄になりつつある現代。しかし自分では見抜けなかった詐欺を、家族以外の身近な人が防いでくれることもあります。今回は人と人との繋がりが詐欺予防になった一例をご紹介しましょう。

ヤクルトレディが詐欺防止に活躍!

個人宅までヤクルトの製品を届けに来てくれる女性訪問販売員、通称ヤクルトレディ。地域に密着した職業である彼女たちが、高齢者を対象にした特殊詐欺を未然に防いだ例があります。

2018年8月1日。東京都杉並区の60代女性のもとに、金融庁の職員を装った男性から電話がありました。キャッシュカードを騙し取られそうになったところに偶然居合わせたのがヤクルトレディです。女性が受けている電話を不審に思い、110番通報して逮捕に至りました。

また、2017年11月にも神奈川県鶴見区のヤクルトレディ二人が連係プレーで特殊詐欺を未然に防いだケースがあります。一人が80代女性のもとへ配達に訪れた際、「息子から600万円用意してほしいという電話があった」という話を聞いて不審に思いました。しかし別の場所に配達に行かなくてはならなかったため、もう一人のヤクルトレディに連絡し行動確認を依頼。彼女は女性が外出したことを確認して交番に連絡し、銀行を訪れた女性を止めて被害を防ぎました。

いずれのケースも、日頃から高齢者をはじめ地域住人と交流があるヤクルトレディだからこそできたファインプレーと言えるでしょう。

金融機関での声かけも防犯に効果的

各金融機関も、特殊詐欺を水際で止めるために取り組みを行っています。

金融機関の窓口では、高額の振込・出金をするお客様に対して声かけを行います。振込や出金の理由を確認し、もしも詐欺の疑いがある場合は警察に通報。駆けつけた警察官が事情を伺います。ちなみにこの一連の流れは警察からの要請でもあるので、職員に声をかけられたら嫌がらずに耳を傾けましょう。こういった声かけのおかげで、平成29年中には約182.5億円もの被害を阻止することができました。

その他にもATMを使った被害を防ぐため、年齢や過去のATMの利用状況などによってATMの使用(振込など)を一部制限するという取り組みもあります。こういった金融機関の対策により、多くの詐欺が未然に防がれているのです。

相談できる人を身近に作っておこう

最近の特殊詐欺は多様化しており、詐欺かどうか見分けるのはプロでも難しいという場合もあります。万が一の時、大切なのは「冷静になること」と「誰かに相談すること」です。日頃から相談できる人を作っておきましょう。

家族、友達、ご近所さん、いつも利用している銀行や支援センターの窓口など。誰でも構いません。もしも身近に思い当たる人がいないという場合は、警察や消費者センターに相談しても大丈夫。「188」は消費者ホットライン、「♯9110」は警察相談専用窓口です。焦っているとなかなか思いつかないかもしれませんが、とにかく一人で何とかしようとせず、冷静になって誰かに相談することを習慣づけましょう。

なかなか他人を信頼しづらい現代ですが、他人との繋がりは時として詐欺防止など様々な面であなたの助けになります。日頃からコミュニケーションを取り、もしもの時に誰かに相談できるような環境を作っておくと良いでしょう。

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