防犯のすゝめ

長崎から茨城まで出張誘拐、少女を風俗嬢として働かせた男を逮捕

茨城県に住む16歳の少女を長崎県の風俗店勤務の男が出張誘拐するという事件が起こりました。少女は母親に連絡して逃げることができたものの、弱い女性の立場を狙った犯行には気を付けたいものです。

営利目的で長崎の男が茨城の少女を誘拐

事件が起こったのは、春休みも終わりを迎えようとする3月下旬。茨城県に住む少女が、SNSに「働きたい」と書き込んだことが発端です。アロママッサージで1日数万円稼げると少女の書き込みに応じた男は、長崎県在住の30歳。誘いに乗った少女は、飛行機とレンタカーを使って迎えに来た男と福岡経由で長崎に到着したのです。

その後、少女は長崎市内のアパートに寝泊まりさせられ、翌日から性的サービスに従事させられました。普通のマッサージサービスと言われていた少女は母親に助けを求めて警察に保護されたものの、少女が働かされていたデリバリーヘルス店には少女の顔写真が掲載されていたといいます。

若い家出少女に住む場所を提供すると毎日の出勤をキープできるため計算可能な利益が出ることは、風俗業界関係者の間では定説だといいます。18歳未満がJKビジネスで働くことが条例で禁止されたために、行き場を失った少女が増加。これにより少女の個人売春が増え、SNSに「稼ぎたい」と書き込む少女の投稿も目立ってきています。若い女性の働き手がほしい風俗業者には、またとないチャンスとされているようです。

児童労働の規制を求めるNPOがセミナー

世界の児童労働問題に取り組むNPO法人でも、日本国内で児童労働を規制する法律が必要だとセミナーを通して訴えています。日本の児童労働の実態はほとんど把握されておらず、JKビジネスや児童ポルノ、高校生のアルバイト、若い女性のAV強制出演問題などがやっと最近明るみに出てきた状況です。児童をターゲットにした手口があっても、保護されるケースは少ないことが問題視されています。

行き場のない子が被害、売春や詐欺の受け子や出し子に使われる児童も

日本では、少女や若い女性が買春の被害に遭ったり、詐欺の現場で現金を引き出す出し子として犯罪に加担させられるようなケースが未だに後を絶ちません。児童は補導の対象でしかなく、保護やケアの対応は遅れているといいます。また、性産業の利用者への取り締まりが進んでいないことも問題です。

児童が犯罪に加担したり性的サービスに巻き込まれる原因の一つは、家庭や学校、地域に居場所がないことにあるといいます。大人の女性でも、周囲とつながりの薄い場合に犯罪被害に巻き込まれやすいことがあるため、注意が必要です。

社会的に弱者の女性に目を付ける犯罪者は多く、思いがけず被害に遭ってしまうリスクが女性には大いにあります。他人事と思わず、日頃から不審なことには近づかないようにしたほうが安全です。

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