防犯のすゝめ

8割が手口を知っていた!?特殊詐欺被害者の当事者意識

少しずつ手を変えながらも、相変わらず特殊詐欺犯罪は減る傾向にないといいます。犯罪が増えているということは、被害者も増えているということです。多くの人が特殊詐欺について多少の情報を得ていながら、未だに被害者が後を絶たないのにはどのような理由があるのでしょうか。

手口を知りながら当事者意識の低さが問題

特殊詐欺被害に遭った人の8割が、その手口を知っていたという事実が明らかになりました。大阪府警が、特殊詐欺被害に遭った人にアンケートをとったことでわかったのです。手口の知識がありながらもだまされてしまった理由としてあげられていた多くが、「自分は被害に遭わないと油断していた」というもの。特殊詐欺の被害は高齢者だけでなく20代の若者もおり、誰もが油断しないように気を付ける必要があると認識しておきたいところです。

ただし、特殊詐欺犯罪者の手口も巧妙です。アンケートの回答では「自分は詐欺に狙われない」と油断していた人が多かったようですが、中には詐欺からの知らせを受けて半ば疑った人もいるかもしれません。それでも、犯人の口調が親切で詐欺とは思えなかったり、急ぎの入金を求められて焦ってしまったなどの理由で詐欺被害に遭ってしまった人がいるのです。

特殊詐欺被害は他人事ではない

大阪府以外の地域でも、特殊詐欺被害者の8~9割が特殊詐欺を知っていて自分は被害に遭わないと思っていた事実がわかってきているようです。「他人事ではない」キャンペーンを実施している地域もあるほどで、本人だけでなく周囲の家族などの協力も重要だと注意喚起されています。

実際、家族や近所のコンビニ店員などから特殊詐欺被害に遭っているのではないかと注意されて、被害を未然に防げたケースも出てきています。他人事ではないという意識を家族間で共有することも大切です。あらかじめ親子で合い言葉を決めておき、息子や娘を名乗るオレオレ詐欺から連絡が入った場合に合い言葉を言わない限りは対応しないとするのも効果的です。

留守番電話設定や非通知電話拒否設定、家族の電話番号の登録など、高齢の方には難しい電話機対策も家族が代わってしてあげておくとよいでしょう。ナンバーディスプレイの機能がある電話機なら、契約してあげるのもおすすめです。

当事者意識はすべての人に必要

特殊詐欺被害は、すべての人が当事者意識を持てば防げる確率が高くなってくるでしょう。
大阪府警でも、当事者意識の低さについて粘り強く注意を促していくと語っています。特殊詐欺は、自分でも家族でも被害に遭えばショックなものです。起きてしまってからでは遅く、未然に防ぐことが重要です。いつ特殊詐欺被害に狙われてもおかしくないという意識を持って、生活するようにしましょう。

あらゆる事件や事故は、いつ自分が巻き込まれても不思議ではないことです。特に、特殊詐欺のように件数が増えている犯罪では、自分や家族が狙われる確率が低いとはいえないでしょう。不愉快な犯罪を世の中から減らすために、当事者意識を大切にしてください。

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