自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットとは?
近年、安心した街づくりの一環として自治会や町内会で防犯カメラの設置を行うところもあります。ここでは、自治会・町内会で防犯カメラを設置するメリットについて解説します。 自治会・町内会は地域防犯の役割も担 …
美女を装う男性集団がロマンス詐欺の疑いで逮捕されました。日本人が引っ掛かりやすいと言われる詐欺の一つで、最近ではその手口が巧妙化しています。
今回はロマンス詐欺の実態や各国の被害状況をお伝えします。
2022年7月、中国人詐欺グループ24名をロマンス詐欺容疑で逮捕しました。美女を装った男性集団による犯行で、タイから日本へ詐欺を仕掛けた悪質な事件でした。
被害に遭ったのは神戸市在住の50代男性。”春奈”と名乗る女性からメッセージがあり、やり取りをするなかで「FX投資」に関する話題が上がったとのこと。明日銀行口座を開設し、そこにお金を振り込んでほしいと依頼されました。恋愛感情を抱いていた男性は、疑うことなく十数万円を送金し、その後、女性との連絡が途絶えてしまったと言います。
同様の手口で騙された被害者は、現在少なくとも10人が確認されています。そのほとんどが日本人男性であり、日本人はロマンス詐欺のターゲットになりやすいことがわかっています。タイ警察は、指示役が第三国にいるとして捜査を進めています。
近年はSNSの流行により、簡単に外国の人ともつながれるようになったため、国際的な詐欺が増加しています。国際的な詐欺とは、投資先会社が外国にある、詐欺師が外国にいる、支払先が外国、といったものを言います。
国際詐欺のパターンは「投資」と「ロマンス」の2つに分類されます。特に日本人が注意すべきなのは「ロマンス詐欺」です。SNSなどを通じて知り合い、恋愛感情を悪用してお金を騙し取ります。
具体的には「税関を通るためにお金が必要」「日本への移住費用がかかる」「資産を受け取るためにいったん立て替えてほしい」といった内容で送金を要求します。相手が外国人ということもあり、相手の素性や職業をきちんと確認せずに対応してしまう日本人が多いようです。
また、外国のお金だと日本円の金銭感覚が鈍くなり、金額が大きいことに気が付きにくいというのも狙われる原因の一つです。
アメリカの研究結果によると、ロマンス詐欺師が多い地域はナイジェリア・南アフリカ・ガーナといったアフリカ諸国、次いでマレーシア・インド・フィリピンなどの東南アジア諸国となっています。その他、アメリカやイギリスといった先進国でも複数名確認されています。
また、アメリカの連邦取引委員会の統計において、2019年から2020年に報告されたロマンス詐欺は2倍に増加していることが判明しました。2020年の被害総額は、日本円で約324億円にものぼります。日本での特殊詐欺被害額が278億円であったのに対し、アメリカではロマンス詐欺だけでその被害額を上回るという実態です。アメリカの次に被害の多いイギリスでは約99億円、オーストラリアでは約32億円の被害額となっています。
国内のロマンス詐欺被害の多くは、マッチングアプリや出会い系サイトを介して行われています。国民生活センターに寄せられた相談件数は2019年の調査において約8,900件でした。最近では新型コロナウイルスと関連させたロマンス詐欺なども増加しているため、引き続き注意が必要です。